バイクには革製品が似合います。
革ジャン、革パン、革手袋、革靴。
特に革ジャンはバイク乗りの定番ウエア!
しかし化学繊維の開発により、安くて機能的な新素材織物がドンドン登場してます。
いくら化繊が良くなっても
革の安全性には勝てないよね?
そんな疑問を解消します。
- 革ジャンと化繊を8つの観点で比較
機能では、化繊は革を超えてしまった
『味わい』では、革が圧勝 - 革ジャンのおすすめ7選
こんな内容を知って、スッキリしよう。
バイクだって、乗って楽しいのとハイスペックなのはイコールじゃない。
非力なバイクの方が、楽しかったりします。
違いを知ったうえで、革ジャンを楽しもう。
革ジャンと化繊を8つの観点で比較
機能性では、
5勝1敗2分けで化繊ジャケットが 圧勝です
けれど、見た目の加点しだいで、革ジャンの勝ちもあり。
革ジャケット | 化繊ジャケット | |
見た目 | 質感・肌触りが良い | 色・形は判定外 |
防風性 | バタつかない | 防風シートを挟めば万全 |
防水性 | 防水加工は出来るが | レインコート要らず |
防寒性 | 無い | 中綿、アルミで万全 |
防御性 | レースは革スーツだが | コーデュラも丈夫 |
重量 | 着れば感じないかも? |
軽くてストレッチ性も |
値段 | 安物も有るけれど | コミネ・ワークマン |
メンテ | 洗えない、カビる | 汚れたら洗濯 |
8つの観点で比べてみました。
ハイテクな化繊の前に、革は過去のものなのでしょうか?
1.革ジャンと化繊の見た目を比較
化繊を使い込んでもボロくなるだけですが、革は成長します
見た目は革の圧勝
革ジャンと言えば、経年変化(エイジング)です。
使い込まれた革ジャンのシワや色あいは、化繊ジャケットには出せません
最初は着るのに手こずるほど固い。
しかし、着込む内に自分の体に沿ってシワが刻まれ、動きやすくなっていきます。
それとともに風合いも落ち着いて行きます。
革の経年変化
経年変化で自分だけの色に成長します。
革の経年変化といえば、ベージュ色のヌメ革が飴色に変わる様を思い浮かべます。
しかし、黒や茶色の革ジャンも成長します。
もちろん、革を美しく経年変化させるにはそれなりの手入れも必要です。
しかし、一番の手入れは使い込む事です。
使っていれば、カサカサになったりカビたりしない。
使い込めば手の油が移るし、カビる暇も有りません。
飾っておいても仕方ない。
見た目は革の圧勝です。
風合い、手触りといった革独特の感性に、どれだけ配点するか?
その比重が、革を選ぶか否かの全て
2.革ジャンと化繊の防風性を比較
革ジャンと化繊の防風性は互角
- 革ジャンは革が厚く重いので風でバタつき難い
- 化繊は薄く軽いのでバタつく
よって防風性は革ジャンの勝ち、というのが定説でした。
- 防風シートをサンドイッチしたハイテク化繊
- ライディングフォームを意識したカッティング
- 各部に調整タグを付加して体にフィット
これらによって革ジャンの優位は無くなりつつあります。
防風性は互角です。
3.革ジャンと化繊の防水性を比較
革は濡らすとマズい
化繊は濡れても乾かせば良いだけです。
一方、革は撥水加工した革ジャンもありますが、基本的には水分は大敵です。
濡れてしまった革は、乾かすと水分と共に油分も抜けます。
縮んだり色落ちしたりしてしまう。
防水性は化繊の圧勝です。
革を洗う方法もなくは無い
4.革ジャンと化繊の防寒性を比較
革は底冷えする
革は風を通しませんが、断熱性は有りません。
革ジャン自体が冷え切って、体の熱を奪います。
しかも、革ジャンは隙間が多い。
- 袖口や襟元を引き締めるのは難しい
- 前ファスナーからも熱が奪われる
真冬に革ジャンを着るのはおすすめできません。
一方、化繊はハイテク素材により薄くても暖かい。
アルミやダウンを使うタイプも有ります。
首元は襟が高く防風になっていたり、手首は風が入り難い工夫がされていたりもします。
防寒性は化繊の圧勝です。
インナーで防寒する方法を取る?
5.革ジャンと化繊の防御性を比較
議論が分かれるので、引き分けにしておこう
道路に投げ出されたとき
- 化繊だと破れてしまってケガする
- 革は切り裂き強度が高いので安全だ
道路に投げ出されたときの定説ですが、本当でしょうか。
アウトドアウエアで使われる『コーデュラ 』という強靭な化繊があります。
革ジャンなら助かるが、化繊だとケガをする領域が有るのか?
- その幅は如何ほどなのか
- プロテクターの影響は如何ほどなのか
そんなデーターは見当たりません。
レースの世界では革のレーシングスーツしか有り得ません
それを根拠に革の勝ちだとする人も居ます
しかし、それはレースだからです
他の特性を捨てて、速く走る事に特化した選択がカンガルー革です
公道ツーリングにも当てはまるのかは、疑問
ポケットも欲しいし、雨も降る
公道ツーリングにおいて化繊の優位性を示すデーターも無いので、互角としました。
革ジャンには革パンが合う
6.革ジャンと化繊の重量を比較
革ジャンの重さは、圧倒的
革ジャンは重い。
着てしまえばそれほど重さを感じないけれど、手にはズッシリ来ます。
重さを安心感と感じることも出来るけど、動きづらいとも言える。
それに比べ化繊は軽くてしなやか。
その柔軟性と相まって、買ったその日から体にフィットする。
7.革ジャンと化繊の値段を比較
革が高いのは仕方ない
化繊はいくらでも量産できるけど、革はそうはいかない。
1万円程度のペラペラで安い革もあるけど、ちゃんとした革ジャンは良い値段がついてる。
動物保護の観点からも、今後は希少性が高まると思われます。
8.革ジャンと化繊のメンテを比較
革はメンテを楽しいと思えるか?
化繊のジャケットは汚れたら丸洗いすればOKです。
一方、革はメンテが面倒!
簡単には洗えないし、カビやすい。
- 濡らすとあとが面倒
変色するしゴワつく - 密閉して収納するとカビる
風通しの良い保管が必要
エージングした革はキレイだけど、 マメな給油とブラッシングには手が掛かる。
化繊の圧勝です。
革のメンテが楽しいという考えもあるけどね!
革の手入れは、ココ
こんな荒業もある
バイク革ジャンのおすすめ7選
革ジャンのおすすめは5社の7モデル
- リューグー
- KADOYAレザージャケット
- Schott
- ROUGH&ROAD
- VANSON
リューグー
コスパが抜群にいいリューグー。
かつては、サイズが胴太で腕が短いおじさん体形むけだった。
しかし、最近は高い品質の革もラインナップされ、ライダースとしてカッコいい!
プレミアムカウ シングルライダース SRS01A
リューグーにおいては、高価なラインナップに属す『プレミアムカウ』シリーズ。
キメが細かく柔らかなメス牛の革を使い、こだわった製法で作られたプレミアムカウを使用してます。
- 薄化粧でナチュラルな革本来の風合いを引き出す
- 数ヶ月陰干しを行い、革の匂いを軽減
- EU環境基準をクリアした製革業者
この革を日本国内のリューグー自社工場で、日本の職人が日本人の体形向けに仕立ててます。
世界的にも最高ランクの革を使い、日本の職人が作るシンプルなシングルライダース
着るほどに経年変化の味わい
品は長持ちするので、長い目ではテキスタイルより割安。
リューグー公式サイトとAmazonなどの通販。
見比べてから買った方が良い。
襟ボアハイネックシングルライダース WNG01A
同じくプレミアムカウを使ったシングルライダース。
違いはエリの形状。
ボア付きのハイネックになっており、立てても倒しても使える。
高級感と温かさを兼ね備えてます。
リューグーについて詳しく知りたいなら
KADOYAレザージャケット
カドヤは、東京に本社のある1935年創業のバイクウエアー・レザーウエアーの老舗。
- 職人によるオーダーメイド
- 革新的なスタイルの提案
- ベーシックモデルの最適化
3つのテーマを掲げ、バイクファンの期待に応え続けてます。
FPS-2
オーソドックスなレザーは、KADOYAの独壇場。
このジャケットとともに、バイクに乗り続けたい。
『一生もの 』 という呼び方にふさわしいジャケット。
KADOYA EURO CAPP2
伝統的な革ジャンだけでなく、新しい提案もKADOYAから。
Schott 613 ONESTAR
1913年に創業の Schott 。
両ショルダーに1つ星型のスタッズが付いている「ONE STAR」は、 Schottの代表作。
ROUGH&ROAD
KUSHITANIと比べるのは酷ですが、革ジャンを味わってみるには十二分です。
比較的柔らかで日常使いに適してます。もちろんパッド付き。
VANSON B
VANSON、 アメリカ製革ジャンの代表格です。
最初は自立するほど固くて、着ると腕が曲がらず苦労します。
革が分厚くて、持つと本当に重い。
アメリカを感じられますが経年変化するのはいつの日なのか。
ソフトな革ジャンが好みなら、日本製をおすすめします。
バイク革ジャンのおすすめ7選 まとめ
化繊ジャケットの方が便利で機能的だけど
元々、利便性が欲しければバイクになんて乗ってません
革の風合いは全てを許せます
革の圧勝かもしれない
防水・防寒・防風性能も大事だけれど、革ジャンもカッコいい。
不便な革を楽しむのは、バイクの楽しむ事に通じます。
化繊、革ジャンあなたは、どっち?
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