バイクが上手くなりたい!
バイク乗りなら、誰でもそう思う。
でも、バイクが上手の定義は、難しい。
バイクが上手いって、どういうことなの?
タイヤの端まで使うこと?
フルロックUターンが出来ること?
そんな疑問を解消します。
上手い人の定義
- サーキットでは、一番早く帰って来た人が上手い人
- 公道では、無事に帰ってきた人が上手い人
だから
- タイヤを端まで使っても、公道では上手くない
- 白バイテクニックは、必要ない
公道で上手くなるコツ5選
- 交通の流れを鳥観図のように見る
- 自分の存在をアピールする
- 『かもしれない』運転の限界を知る
- メリハリがつけられる
- 慌てない
こんな内容を知って、スッキリしよう。
バイクは楽しい!
スピードに代表される『危ないこと』も、もちろんバイクの楽しさの一つです。
だけど、20年・30年と永く乗り続て、バイクを通して色んな経験をして欲しい。
それが、バイクが上手くなること、という提案です。
バイクのタイヤを端まで使えば、上手い人なの?
タイヤの端までドロドロになったバイクをたまに見かけます。
『凄いなー』と思うけどやってみようとは思わない。
タイヤの端までつかってるのは上手い?
自慢のバイクを見せびらかす人が、道の駅には必ずいます。
そんなバイクはタイヤの端までキレイに使われてます。
凄い自信ですね!
サーキットに行けば、タイヤの端まで使い切るのは容易です。
真ん中は減らずに、端ばかりが減るのが当たり前の世界です。
公道でタイヤの端まで使い切るのは、上手い下手より『自信』の問題です。
- カーブの向こうに停車してる車がいない、という自信はどこからくるの?
- センターラインを越えた車がやってこない、という自信はどこからくるの?
もしもの時も、『自分は悪く無かった』とつぶやくのでしょうか。
タイヤの端まで使っていても、上手くない。
前後タイヤの減り方で上手い、はわかる?
前輪と後輪では、タイヤが減る理由が違います。
突っ込みで前輪が減り、立ち上がりで後輪が減ります。
前輪はブレーキで減る
ブレーキは前後7:3の比率と習ったはずです。
急制動になればなるほど前輪の比率が高まり、10:0でジャックナイフ状態です。
ブレーキが多いほど前輪が先に減っていきます。
後輪は加速で減る
バイクは後輪駆動なので、加速時は後輪が減ります。
トルクの有るバイクで急加速すればするほど後輪の減りは早い。
- 信号ダッシュや急停止を行うとタイヤの中央が減る
- コーナリングの突っ込みでブレーキを我慢すると前輪の端が減る
- コーナリングの立ち上がりでワイドオープンすると後輪の端が減る
前後輪、どちらが減る方が上手いの?
走り方の違いなので、タイヤの減り方と上手い下手は関係有りません
しいて言うなら、突っ込み重視で前輪の減りが早い方が、公道では危険です
立ち上がり重視の方が安全に早い。
けれど、上手いとは関係有りません。
楽しいのは、認める。
テクニックのある人が上手い?
白バイ競技会の映像を見たことがあるでしょうか。
白バイの大きな車体を自由自在に振り回すさまは、圧巻です。
彼らは間違いなくバイクの扱いは上手い。
あの域に達するのは、まず不可能。
最新の電子制御バイクに乗れば、上手い人になれる?
- ABSのほうが、白バイよりうまくブレーキングする
- トラクションコントロールの方が、白バイより立ち上がりが早い
- クイックシフターの方が、白バイよりシフトアップが早い
テクニックは電子制御にどんどん置き換わっていきます。
最新の電子制御バイクなら、超絶テクを勝手にやってくれる。
だから、最新バイクに乗れば、上手い人?
そんなことは思わないですよね。
テクニックを使う機会がない人が、上手い人!
上手い人は、テクニックを使う前に回避してしまう
テクニックがあった方が良いけど、それだけでは無事に帰れない。
下手な人がびっくりして急ブレーを効かす場面でも、
上手い人は鳥観図で先読みしてるので、何事も無くエンジンブレーキで処理します。
上手い人は、運転テクニックを使う場面が無いのです。
想定内として、
運転テクニックを使わずに普通に処理してしまうのです。
永くバイクを楽しみたいなら
サーキットで上手い人・公道で上手い人
サーキットと公道では上手いの定義が違います。
- サーキットでは、一番早く帰って来た人が上手い人
- 公道では、無事に帰ってきた人が上手い人
サーキットでは、一番早く帰って来た人が上手い人
サーキットの上手いは、結果論です
表彰台の真ん中に立って、スポンサーを目立たせるのが仕事です。
一番早くゴールに帰って来た人が上手くて偉い。
けれど、サーキットには対向車もいなければ、飛び出す人もいない。
コーナーの先まで見渡せるし、曲がり切れなくても安全地帯が待っている。
安全が約束された場所です。
だから、有り得ないバンク角でコナーに飛び込める。
サーキットのノウハウが、公道では全く役に立たないとは思わないけど
バイクの限界を公道で披露してたら、命と免許が持たない。
公道では、無事に帰ってきた人が上手い人
公道でバイクに乗るなら、無事に帰ってくるのが大前提です
- 通勤通学の足として
- 週末のリフレッシュとして
バイクに乗る理由はさまざまだけど、事故を起こさない・巻き込まれないのは共通です。
車では味わえないような加速やスピード感を、手に入る価格で味わえるのもバイクの楽しさです。
交通違反をしたこと無いなんて言えない。
けれど、マージンをたっぷり・たっぷり取るのが公道の走り方です。
公道は安全が約束されてません。
車は飛び出してくるし、濡れたマンホールがコーナーで待っている。
バイクは危険だからと、遠ざけるのは簡単
公道で上手くなるコツ5選
公道で上手くなるには、テクニックより意識の方が重要かもしれない
- 交通の流れを鳥観図のように見る
- 自分の存在をアピールする
- 『かもしれない』運転の限界を知る
- メリハリをつける
- 慌てない
1. 交通の流れを鳥観図のように見る
鳥観図を知ってますか。
空を飛ぶ鳥の目でから見たような、上空から見下ろした視点の地図のことです。
鳥観図のように交通の流れが見えている人が、上手い人です。
目の前の車しか見てない人は、下手な人です。
交通の流れを意識する
例えば、2台前の車がウインカーを出したら、
- バイクのスロットルを戻し、緩やかにエンジンブレーキを掛け始めるのが上手い人
- 目の前の車がブレーキを踏んでから、慌てて自分もブレーキをかけて悪態をつくのが下手な人
例えば、赤信号が青に変わった時に
- 一呼吸おいてからスタートするのが上手い人
- ロケットスタートして、赤信号で突っ込んできた車とニアミスするのが下手な人
交通の流れを意識してして、次に何が起きるか予測して行動できる人が上手い人です。
2.自分の存在をアピールする
バイクは車より小さいので、見落とされがちです。
実際より遠くにいるように思われがちです。
このため、バイクの存在をアピールする事も大切です。
例えば交差点で前の車が右折する時は、ラッキーと前の車のわきを抜けて行かない。
反対車線の右折車がバイクに気づいてないかもしれない
『右直事故』の可能性を考えるのが上手い人です。
対向車の運転手の目を見て、自分に気づいていることを確認してから行動するのが上手い人です。
- 前の車が左折する場合は、道路の中央車線に寄って自分が居ることを対向車にアピールする人が上手い人
- 自分が右左折する時は、早めにウインカーを出して後続車に急ブレーキを踏ませない人が上手い人
交通の流れを俯瞰して、自分がどこにいるのか意識して運転しよう。
周りの車に、自分を認識して貰えるように運転しよう。
ウルさいマフラーは違う
穴が開いたようなマフラーで大音量を響かせているのを
車に気づいてもらうため、音でアピールしている!
と、自己弁護する人がいます。
『自分は下手です』とアピールしているとしか思えません。
3.『かもしれない』運転の限界を知る
『だろう』運転はやめよう!
『かもしれない』運転をしよう!
交通安全講習では、良く聴くフレーズです。
けれど、本気で『かもしれない』と考え始めると
1ミリだって進めません。
- 目の前に子供が飛び出してくるかもしれない
- 対向車が、突然はみ出してくるかもしれない
- 道路に穴ぼこが開いてるかもしれない
- 街路樹が倒れてくるかもしれない
避けきれない『かもしれない』などいくらでも有るのだから。
猫が飛び出してくるのには、理由があります
4.メリハリをつける
例えば後ろに大渋滞を作りながら延々と30km/h程度でトロトロ走り続ける車がいます。
『かもしれない』運転をしているのかもしれません。
彼が事故を起こす確率は低いのは確かですが、『上手い』とも思えません。
- 交通の流れに乗りスピードを出す時には出す
- 細い道ではトロトロ走る
メリハリのある運転が出来る人が上手い人です。
交通の流れ全体を上空から俯瞰して、
危険が少ない場面と何かありそうな場面を意識してメリハリをつける。
5.慌てない
慌てると、ろくなことが無い
慌てるとどんどん悪い方向に進むのは、誰でも経験があるはず。
- 遅刻しそうだ
- 信号が黄色になった
- 後ろの車が詰めて来た
どんな時も平常心で居られるほど達観は出来ないけどね。
だけど、カッとしたり、エイヤで行動するとろくなことが無いのが経験則。
遅刻しても命までは取られないし、あおってる人はチビリそうな人。
日常のヒントは、ココ
バイクのタイヤを端まで使えば上手い人なの? まとめ
タイヤの減り方と上手い下手は関係有りません。
公道で運転テクニックは、必要有りません、
- 公道では鳥観図のように交通の流れを上から見てえている人が上手い人です。
- 公道で限界テクニックを使う機会が無いのが上手い人です。
- 次に何が起こるか先読みして、早めに対応するので慌てないのが上手い人です。
車で言うなら、夕方になったら早めにライトを点ける人が上手い人です。
バイクでいうなら、ウルさいマフラーでアピールしなくても済む人が上手い人です。
上手い人は保険に入ってる人、はもちろんです。
併せて読みたい