バイクで長距離ツーリングに出ると、必ずと言っていいほど悩まされるのが “お尻の痛み”。
バイクの種類や乗り方にもよるけれど、2〜3時間を超えるとジワジワと痛くなってきますよね。
そしてだんだん我慢できなくなり、休憩が増えたり集中力が切れたりしがち。
そんな時には、ゲルザブ。

ゲルザブって、本当に効くの?
デメリットには何があるの?
そんな疑問を解消します。
長距離走行が多いなら、試してみる価値はある
メリット:
- お尻の痛みが軽減される
- シートに乗せるだけなので、簡単設置
- 跨ってしまえば、目立たない
デメリット:
- 効果には個人差があり、万人に効くわけじゃない
- 1~2cm足つきが悪くなる
- 夏は蒸れる
- スポーツバイクはズレやすい
シートとお尻の相性は、ちょっと試乗した程度じゃ判らない。
本当は1日レンタルして長時間乗り込むのがベストだけど、なかなかそんなチャンスはありません。人気車種だとカタログだけで実物を見ずに注文することも多いからね。
もしシートとお尻の相性がもう1つだったなら、我慢して乗り続けても、慣れで解決するのは難しい。
我慢して乗ってても楽しくないから、ゲルザブに助けてもらおう!
ゲルザブのメリット・デメリット【長距離がラクになるって本当?】

ゲルザブは、その名の通りゲル状の衝撃吸収素材を内蔵したシートクッション(座布団)。愛知県に本社がある日本企業、株式会社プロトの2輪用品ブランド『EFFEX(エフェックス)』の商品名がゲルザブです。
ゲル状の衝撃吸収剤が体圧を分散し、尾てい骨あたりに体重が集中して痛くなるのを防いでくれます。衝撃吸収シートクッションは、コミネ・デイトナなどのメーカからも出ているけれど、本家エフェックスのゲルザブがやはり効果があると知られてます。
もちろん、メリット・デメリットがあるので吟味して納得したうえで使って欲しい。
ゲルザブのメリット

- お尻の痛みが軽減される
- シートに乗せるだけなので、簡単設置
- 跨ってしまえば、目立たない
- 目立たない内臓タイプもある
ゲルザブのメリットは、もちろんお尻の痛みが起きにくくなること。
そして、目立たないこと。
お尻の痛みが軽減される

バイクに長時間乗っているとお尻が痛くなるのは、ずっと同じ姿勢で座り続けるためです。お尻の一部に加圧し続けることで血流が悪くなり、しびれや痛みを引き起こすのが原因です。
だから長時間バイクに乗るときは、時々お尻の位置を変えたり、スタンディングするのが効果的です。もちろん定期的な休憩もね。

しかし、バイクは走ることが楽しいので、ついつい乗り続けてしまい、結果的にお尻が痛くなる。
そんな時は、ゴム(形状回復性)とゲル(流動性)を併せ持つ特殊柔軟ゴム(エクスジェル)でできたゲルザブが役に立つ。
ゲルザブにより、体重をお尻全体で柔らかく受け止められるので、一か所への加圧が減りしびれや痛みを引き起こし難くなる。

一般的な緩衝材のウレタンフォームよりゲルザブに使われているEXGELは、お尻全体に加圧するので、荷重の集中が無い。
一般的な緩衝材であるウレタンフォームに比べ、温度による硬さ変化も少なく、経年劣化も少ないのでシチュエーションを選ばず長く使えるのも嬉しい。
シートが薄くて硬いバイクほど効果を感じられ、柔らかくお尻を包み込む感触が病みつきになる人も多い。
もちろん、永久に走り続けらるようになるわけじゃない。
体重が分散されることで痛くなるまでの時間が延びるのです。
シートに乗せるだけなので、簡単設置

一般的な使い方は、シートの上にベルトで固定するだけ。
簡単に脱着できるので、ロングツーリングの時だけ装着しても手間にならない。
バイクが複数台あっても、簡単に付け替えられるで嬉しい。
跨ってしまえば、目立たない

ゲルザブを装着したバイクを見ると、後付けした違和感があるのは否めない。
しかし、それも跨るまで。
跨ってしまえば、ゲルザブは全く見た目に影響しません。
目立たない内臓タイプもある

見た目が気になるのなら、シートに被せるのではなくシートに内臓するゲルザブもある。
もちろん、現状のシート表皮を剥いでゲルザブを仕込み、もう一度シート表皮を被せなければならない。
素人が元通りに仕込めるとは思わない方が良い。
シワが寄ったり、不自然に膨らんだりするのは、ご愛敬。綺麗な仕上がりを目指すなら、バイクショップに依頼すべきです。ゲルザブ本体費用と工賃で、2~3万円ほど。
ゲルザブのデメリット

- 効果には個人差があり、万人に効くわけじゃない
⇒ 痛くなるまでの距離が倍になる人も居れば30%程度な人も居る - 1~2cm足つきが悪くなる
⇒ 足つきに不安があるならローダウンも検討したい - 夏は蒸れる
⇒ メッシュシートを併用したい - スポーツバイクはズレやすい
⇒ シート内臓も検討したい
光あるところには、必ず影ができます。
良いことばかりのことなんて、世の中にはありません。メリットがあれば裏返しとしてデメリットも必ずついてきます。
そこのところをしっかり受け止めておこう。
効果には個人差があり、万人に効くわけじゃない
お尻の痛みの感じ方は、バイクの種類や個人の感じ方で変わります。
バイクの種類で言えば、クルーザーやスクーターはお尻が痛くなりやすい。シートにドンッと座るので、体重が全部お尻に掛かり、お尻の血行不良が起きやすいからね。逆にSSといったスポーツバイクは、お尻を動かして体重移動することが多いのでお尻の血行不良が起きにくい。
だからSSでは効果を感じにくかったりもする。
バイクの種類や体重、痛みの感じ方による部分も多いので、誰でもどんなバイクでもお尻の痛みが解消されるわけじゃないのは知っておこう。もちろん軽減はされるけど、期待値通りの効果が得られるかは人それぞれ。
オフバイクの三角馬状態のシートに1日乗っても平気な人も居るからね。
比較的柔らかめのシートが好きな人との相性がいい。
1~2cm足つきが悪くなる

ゲルザブの厚みの分だけ、足つきが悪くなるのは避けられない。
高さはもちろん、横方向にも広がるので、ガニ股に広がる方向。1~2cm足つきは悪くなります。
つま先がギリギリ付く程度のシート高の場合は、1~2cmが大きな違いになります。シート肉盗み加工やショートサス化の足つき対策も併せて考えた方が良いかもしれない。
厚底ブーツで足つき改善する方法もある
夏は蒸れる

ゲルザブ内部のゲル物質は空気を通しません。またゲル物質そのものが夏の太陽で温められ蓄熱する。
夏の日差しの中で駐車された後のゲルザブは、ホッカホカ。
なので、夏場は股間が蒸れがち。
日陰に駐車するとか、メッシュシートを追加するなどの暑さ対策に気を付けたい。
スポーツバイクはズレやすい

シートの上に縛り付けてあるだけなので、スポーツライディングにより左右に体重移動を繰り返すとゲルザブがズレてくることがある。
スポーツバイクで使うときには、しっかりシートに縛り付けておこう。
100均の滑り止めシートを挟んで滑り止めにするのも有効。
ゲルザブの種類

バイクのシート形状に合わせて、ゲルザブにも何種類か形状違いがあります。
自分のバイクにあった形状を選べば、目立ちにくいし、フィットするのでずれにくい。
ゲルザブには3種あるので、バイクに合ったものを選ぼう。
- ゲルザブR:標準的なシートに
- ゲルザブD:オフ車の細いシートに
- ゲルザブSS:シート内に内臓するなら
1.ゲルザブR
一般的なシート形状なら、コレ。
ラウンドデザインで様々なシートにフィットするモデルです。
メッシュシートカバーとのセット品もあります。
電熱シートヒーター
冬場、ゲルザブRの上に装着するシートヒーター。
バイクのアクセサリ電源に接続し12Vを取り出すか、USB接続アダプタを追加購入してバイクのUSBソケットやモバイルバッテリーに接続して股間を温めよう。
お尻には優しいし、電熱でホカホカするし、冬でもバイク三昧が楽しめますね。
2.ゲルザブD
細長いオフロードバイクのシートにフィットするモデル。
メッシュシートカバーとのセット品もあります。
3.ゲルザブSS
ノーマルシートの表皮を一度外して、中に仕込むタイプ。
サイズ別でSとSSの2ラインナップ。
見た目がスッキリするのでシート内に仕込むのが美しいけれど、加工をショップ依頼すると2万円前後の費用が掛かる。
けれど、仕上がりを考えると、ショップ依頼するのがおすすめ。
ゲルザブのメリット・デメリット まとめ

結論:長距離がつらい人は「試す価値あり」。
ゲルザブは、「長距離でお尻が痛くなる」 という悩みを持つライダーには抜群の効果があります。
お尻が痛くてロングツーリングを楽しめないのなら、試す価値はあります。
コミネやデイトナからも、同様の効果を狙った緩衝材は出てるけど、やはり本家のゲル素材が良いとのクチコミが多い。
長いものには巻かれるのがおすすめ。
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