バイクに乗る時は、ヘルメットをかぶらないといけない。
そんなことは常識ですよね。
では、あご紐をきちんと締めて乗ってますか?

あご紐締めなくても合法って聞いたけど本当?
なぜ、みんなあご紐を締めてるの?
そんな疑問を解消します。
あご紐を締めなくても、法的には問題ありません、合法!
でも、ほとんどのライダーがあご紐をしてるのは、事故への備えからです
しかし、あご紐を締めない方が安全、という逸話もあるので
日本らしい、同調圧力なのかもしれない
こんな内容を知って、スッキリしよう。
せっかく高価で安全なヘルメットを買ったのに、転倒の衝撃でどこかに飛んで行ったら意味が無い。
あご紐を締めない方がカッコいいなんて思ってる?
例え、法的に問題ないにしても、自分を守るためにあご紐はきちんと締めたほうがいい。
こんな当たり前のことを伝えるつもりはありません。
本当にあご紐が必要なら、なぜ現状のあご紐で良しとしているのかを問いたい。
締めすぎて窒息しない程度にね!
ヘルメットのあご紐を締めないのは違反なのか?

- 1975年政令指定道路区間で、51cc以上のバイクのヘルメット着用が義務化
- 1978年すべての道路で51cc以上のバイクのヘルメット着用が義務化
- 1986年50cc以下のバイクのヘルメット着用が義務化
ヘルメットの着用義務が無かったころに51cc以上バイクに乗ってた人は少ないと思うけど、原付1種50ccならノーヘル時代を知っている人も居られるかもしれない。
1986年以降、全てのバイクにヘルメットの着用義務が出来たけれど、
- 『ヘルメット』の定義
- 『着用』の定義
ともに定義があいまいです。
道路交通法施行規則第9条の5(乗車ヘルメット)に規定されてるけど
第九条の五 法第七十一条の四第一項及び第二項の乗車用ヘルメットの基準は、次の各号に定めるとおりとする。
一 左右、上下の視野が十分とれること。
二 風圧によりひさしが垂れて視野を妨げることのない構造であること。
三 著しく聴力を損ねない構造であること。
四 衝撃吸収性があり、かつ、帽体が耐貫通性を有すること。
五 衝撃により容易に脱げないように固定できるあごひもを有すること。
六 重量が二キログラム以下であること。
七 人体を傷つけるおそれがある構造でないこと。
みんな大好きOGK KABUTOは、自転車用ヘルメットとしても有名です。
でもOGKの自転車ヘルメットのように、穴の開いてるのをバイクで使うのはNG。
だけど工場用のヘルメットは、基本的にOKです。
バイクでこのようなヘルメットを使っても、『あご紐が付いていれば』合法!
あご紐付きのヘルメットなら、締めなくても合法

あご紐が付いていれば、締めなくても合法
あご紐付きのヘルメットを被っていれば、あご紐を締めなくても道路交通法に違反しません。
『あごひもを有する』と規定されているからです。
ユルユルのあご紐でヘルメットを後頭部に引っ掛けて走ってる人を見かける。
あれも合法かと言うと、あれはかぶってるとは言えないので違法です。
なぜ、あご紐を締めなくても合法なのか

諸説ありますが、要約すると2つ
- 『締める』の定義が困難
- あご紐は本当に有効なのか
イジワルな言い方だけど、日本人は規則が大好き。皆が同じことをしていると安心できる国民性です。
だから、『あご紐を締めた方が安全』と言われると、

そりゃ、そうだよね!
物わかり良く、従う人がほとんどです。
でも、本当?
『締める』の定義
あご紐がどうなっていると、締めたことになるのか
ヘルメットのあご紐を、のどに食い込むほど締めてる人はいません。
苦しくないように、指2本程度開けている人がほとんど。
では、指2本まではOKとする?
3本はダメなの?
みたいな議論になってしまい、白バイのおまわりさんは困ってしまう。
締めるの定義は難しい。
だから、法では『あご紐を有すること』として、後は一般常識に丸投げしてる?
あご紐は本当に有効なのか
あご紐を締めると、安全なのか
バイク用のヘルメットは、事故で転倒した時にヘルメットが飛んでいくと意味が無い。
だからあご紐を締めた方が、安全。
一般的には、上記の説明をされ、以下のデータを示されます。

※警視庁『二輪車利用者に対するヘルメット及び胸部プロテクターの着用状況調査結果』

※警視庁『二輪車利用者に対するヘルメット及び胸部プロテクターの着用状況調査結果』
数字で示されると理解し易いけれど、この2つのデータであご紐の必要性に同意できますか?
行間は自分で埋めろ
- バイク死亡事故で、25%前後の人が、ヘルメットが脱落していた
- 25%の人が、ヘルメットのあご紐を適正に締めていない
だからあご紐をちゃんとしましょうとデータ。
しかし、
- ヘルメットを適正に締めていなかった人と、死亡事故でヘルメットが脱落した人の相関
- 何が適正に締めてた状態なのか
- ヘメットが脱落した人の死因が頭部損傷なのか
これらについては言及されてません。
推して知るべしと言うのは、日本らしいですね。
あご紐に関する知見1

元来、ヘルメットにあご紐は不要だった
元々、ヘルメットは落下物に対する備えです。
だから、衝撃でヘルメットが脱落しないための備えとして、あご紐は不要なものです。
しいて言えば、歩いたり下を向いたりしても、ヘルメットがズレないようにする意味ぐらい。
しかし、遺伝的に頭が前後に長い骨格を持つ欧米人は、あご紐をしなくてもヘルメットが頭に引っかかって脱落し難い。
だから、欧米の工事現場ではあご紐をしていない人も多く、安全規則にあご紐が入ってない事も多い。
日本人には必要かも
一方、日本人は頭が丸いので、ヘルメットの引っ掛かりが無くヘルメットが脱落し易い。
だから、頭の丸い日本人はヘルメットをするときにはあご紐をした方が良い。
朝礼で、皆で仲良くあご紐をチェックするのは、日本的美意識にも合致するしね。
あご紐に関する知見2

あご紐をすると、危険かも
かつて、あご紐を危険なものととらえる文化がありました。
大戦中のアメリカ軍では、あご紐を締めないことが多かった。
などなどの逸話により、かつてのアメリカ軍ではあご紐をすることが少なかったようです。
何処までが真実でどこからが都市伝説か解らないけれど、今の日本でこれらの心配が起こる可能性は少ない。
あご紐をした方が、良いかもしれない。
あご紐のDリング、イライラしない?
大事なあご紐なら、なぜ4点式にしないのか?

バイクで走行中は、程よくあご紐を締めている善良な人がほとんどです。
でも、走行風や路面の段差などでヘルメットがズレて来ませんか?
首が締まるほどあご紐を締めたとしても、今のあご紐では構造上ズレて当たり前です。
あご紐1本しか無いので、ヘルメットが前後にズレるの阻止しようがない。
4点式ヘルメットはズレない

なぜ、バイク用4点式ヘルメットを作らないのか?
4点式のヘルメットにすれば、激しい運動をしてもヘルメットはずれません。
あご紐と後頭部の4点で支えれば、ヘルメットが前後に動いて視界を塞がれることも無い。
バイクから吹き飛ばされても、ヘルメットが外れることは無い。
サバイバルゲームをする方は詳しいと思います。
世界一の安全性を目指す日本のヘルメットメーカが、なぜ4点式バイク用ヘルメットを作らないの?
ヘルメットのあご紐を締めないのは違法なのか?

バイクに乗る時は、ヘルメットを被るのが当たり前です。
ノーヘルが違法だからではなく、ヘルメットを被ると安全だからです。
あご紐を締めなくても、道路交通法では、違法ではありません。
だけど、あご紐をしているライダーがほとんど。
あご紐がかえって危険だと言う逸話もあるけれど、大勢の人があご紐の重要性を知っているからです。
事故の時、ヘルメットが飛んでいかないように気を付けている。
ならば、なぜ4点式のヘルメットにしないの?
併せて読みたい