PCXのスパークプラグを、いつ替えた?
交換後、何Km走った?
さあ?
普通に動いてるから、大丈夫だよね?
それに、自分で交換できるの?
そんな疑問を解消します。
スパークプラグが劣化すると
- 燃費が悪くなる
- 加速が悪くなる
- 始動性が悪くなる
PCXのスパークプラグ交換は、メッチャ簡単です
気を付けるのは2つだけ
- ゴミを侵入させないこと
- ばか力で締めすぎないこと
こんな内容を知って、スッキリしよう。
オイルと同じように、スパークプラグも消耗品です。
使い続けると劣化する。
あなたのPCXが燃費悪いのは、スパークプラグが原因かもしれない。
スパークプラグが劣化すると、どうなるのか?
スパークプラグ(点火プラグ)は、ガソリンに着火して爆発させるのが仕事です。
交換時期は3,000~5,000km。
けれど劣化消耗すると不具合が3つ。
- 燃費が悪くなる
- 加速が悪くなる
- 始動性が悪くなる
最終的にはエンジンが掛からなくなるので、早めに交換したい。
1.燃費が悪くなる
キレイな火花が出せなくなると、燃費が悪くなる
スパークプラグが劣化すると、火花がキレイに出なくなる。
すると、ガソリンの火の広がりが悪くなる。
結果的に、効率よくパワーを引き出せなくなってしまいます。
エンジンは仕方ないので、ガソリンを多く送り込んでパワーを引き出そうとする。
だから、燃費が悪くなる。
燃費の記録を取る
ガソリンを給油するときに、走行距離・消費ガソリンを記録してますか?
『走行距離 ÷ 消費ガソリン』で、給油毎の平均燃費が記録できます。
- 夏は燃費が伸びて、冬は燃費が悪くなる
- 郊外ツーリングは燃費が伸びて、市街地走行は、悪くなる
- 遠乗りが多いと燃費が伸びて、チョイ乗りが多いと悪くなる
燃費が悪くなった原因が解ってればいいけれど、
なぜか燃費が悪くなってきたら、スパークプラグが原因かもしれない。
2.加速が悪くなる
キレイな火花が出せなくなると、加速が悪くなる
思い通りの爆発が起こせないので、上手くパワーが取り出せない。
パワーが無ければ、加速が悪くなって当然です。
スパークプラグは徐々に劣化するので、加速の悪化に気づくのは難しい。
定期的にタイムを測ったりしないからね!
だけど信号ダッシュ、追い越しの中間加速の伸びが悪くなってない?
3.始動性が悪くなる
エンジンが一発で掛からないことが増えてませんか?
キャブレターの時代には、冬の朝はエンジンを掛けるまでが儀式でした。
チョークを引いたり、泣きながらキックしたり。
でも、燃料噴射になったら、何も考えずにスタートスイッチを押すだけ。
それで掛からなかったら、バッテリーかスパークプラグ。
バッテリーの電圧を測って大丈夫なら、スパークプラグを変えてみよう。
- サイドスタンドが出てる
- キルスイッチが入ってる
- ガス欠
この3つは、アルアルだけどね!
バッテリーの見極めは、ココ
PCXに適合するスパークプラグ
標準 | イリジウム | MotoDX | |
PCX(JK05・JK06・KF47) | LMAR8L-9 | ー | LMAR8ADX-9S |
PCX150(KF30) | MR8K-9 | ー | CPR8EDX-9S |
PCX150(KF12/18) | CPR7EA-9 | CPR7EAIX-9 | CPR8EDX-9S |
PCX(JF81) | MR8K-9 | ー | CPR8EDX-9S |
PCX(JF28/56) | CPR7EA-9 | CPR7EAIX-9 | CPR7EDX-9S |
※NGK公式サイト 互換品番検索 を引用
標準のスパークプラグの型式、およびイリジウム・MotoDXの互換表です。
スパークプラグの選択肢は3つ。
- 標準タイプ
- イリジウム
電極にイリジウム - MotoDX
バイク専用設計
- 標準タイプは、レアな型式のため通販では手に入らない
- イリジウムは、メリットが無い
- MotoDXは、着火性が良く長寿命(1万Km) ⇒ おすすめ
おすすめは、バイク専用のスパークプラグ『MotoDX』です。
4代目PCX(JK05,KF47)なら
3代目PCX(JF81,KF30)なら
MotoDXの特徴
バイクと車の違いは、常用するエンジン回転数です。
- 車は2,000回転ほど
- バイクは4,000回転以上
単純計算で、バイクのスパークプラグは車の2~3倍の点火回数です。
このため、消耗が激しい。
そんなバイクに向けて専用設計の『MotoDX』が作られました。
バイク専用設計とされるMotoDXの特徴は、4つ。
- 着火性がいい
- 燃焼効率がいい
- かぶり難い
- ロングライフ(1万Km)
標準プラグが、500円/本に対し、1,500円/本 と高価ではある
けれど、この程度の差なら試してみたい!
スパークプラグの詳細は、ココ
PCXスパークプラグの交換方法 注意点は2つ
注意点は2つ
- ゴミを侵入させないこと
- ばか力で締めすぎないこと
スパークプラグ交換の難易度は、バイクによって大きく変わります。
一般的には、空冷単気筒が一番簡単で、水冷4気筒が最も難しい。
エンジンが複雑になるにつれ、メンテ性が悪くなるからです。
4気筒は、スパークプラグに素直にアクセス出来ず苦労します。
しかし、PCXは簡単にスパークプラグにアクセスできる。
スパークプラグの交換手順は5つ。
- 準備するもの
- 現行スパークプラグを露出させる
- 現行スパークプラグを外す
- 新スパークプラグを取り付ける
- 元に戻す
1.準備するもの
- スパークプラグ
- プラグレンチ
- 10mmソケットレンチ
- エアダスター
スパークプラグ
これが無いと話にならない。
4代目PCX(JK05,KF47)なら
3代目PCX(JF81,KF30)なら
プラグレンチ
写真の左端が、車載工具3点の内の1つプラグレンチです。
PCXはスパークプラグに簡単にアクセスできるので、車載工具でも問題なく作業できます。
けれど、市販のプラグレンチもおすすめ。
中に磁石が仕込んであるので、ねじを外したプラグがレンチにくっ付き外しやすい。
しかし、車載工具が簡素過ぎませんか?
最低限、六角レンチ・プライヤーは足しておこう
おすすめの携帯工具は、ココ
10mmソケットレンチ
10mmソケットにエクステンションバーを付けて、プラグレンチを回します。
スパークプラグが奥まったところにあるので、エクステンションバーが無いと回せない。
エアダスター
注意点1
スパークプラグ周辺には、小石などのゴミが貯まりやすい
そのまま既存プラグを抜くと、ゴミがエンジン内に入ってしまい傷つける
エアダスターでゴミを飛ばしてから、プラグを抜こう
使い捨てのエアーダスターでもいいけれど、マキタのブロアが欲しい!
使い道は、多い。
- 洗車前に異物を飛ばせる
- 洗車後に水を飛ばせる
2.現行スパークプラグを露出させる
スパークプラグは、車体左側の足元にあります。
いかにも、『ココが開きます!』という部分があるよね!
この中です。
フロアーマットは、ゴムのポッチで止めてあるだけ。
端を手で持ってペリペリと引きはがせます。
すると、矢印部分に『クリップ』が出てきます。
クリップは、頭の中心をドライバーの先などで押して凹ませると手で取れます。
これでフタがフリーになったので取り外せます。
しかし、最初は固くてフタがビクともしない。
フタを割ってしまいそうで怖いけど、頑張って引き抜こう。
フタを取るコツは、スナップを取った部分を持って真上に引き抜くことです。
フタの裏には、2つの矢印の部分に突起(ツメ)があってカウルにハマってます。
これが固くはまってるから取れない。
取れたら、次回に備えシリコンスプレーしておくのもいい。
フタが取れたら、目の前に黒いプラグケーブルが出現します。
PCXは、開口部が大きくて手が簡単に届くところにスパークプラグがある。
とてもメンテナンス性がいい。
プラグケーブルを手で真上に引き抜けば、
スパークプラグのお出ましです。
ここまでに使う工具は、プラグの頭を凹ませるドライバーだけ。
よく考えられてます。
3.現行スパークプラグを外す
注意点1の繰り返し
スパークプラグを抜く前に、周りのゴミをエアーダスターで飛ばしておこう
走行中に巻き上げた小石などが溜まりやすい場所です。
スパークプラグを抜いた穴に、小石が『ポロッ』と入ると大変。
穴の中はエンジンの心臓部だから。
プラグレンチにソケットレンチを付けて外します。
軽いトルクで取り付けられてることに驚くかもしれない。
ソケットレンチは、最初のヒト回しだけ
後はソケットレンチを外して、手でクルクルと回そう。
スパークプラグは、アルミのエンジンにねじを切って直接取り付けられてます。
アルミは柔らかいのでネジ山を傷めやすいから、手で回すのがおすすめ!
スパークプラグを取った後には、プラグホールが見えます。
4気筒エンジンだと、こんな簡単には取れません。
ラジエーターをずらしたり燃料タンクを外したりしないとアクセスできないことが多い。
125ccのメリットの1つです。
4.新スパークプラグを取り付ける
- 上が交換用のMotoDX
- 下が取り外した純正プラグ
電極部を比べてみると、形状が全然違いますね。
MotoDXは、電極が小さくて着火性が如何にも良さそう。
細い方が放電し易いからね。
でも、摩耗し易いので、材質にはこだわってるはず。
純正プラグも、まだ全然劣化してない。
今回3,000kmで交換したけど、まだまだ使えますね。
焼けすぎず、くすぶっても無い。
エンジンの調子も良さそう。
新しいスパークプラグをプラグレンチにセットしたら
最初はレンチを使わず手で締まます。
プラグに限らないから注意点には挙げなかったけど、大事なことです
いきなりトルクを掛けないで
回らなくなるまで手で回すのは、ネジ山を傷めないためのお約束。
いきなりレンチを使うと、ネジ山を潰してしまう。
ここのネジ山を潰すと、リカバリーはプロにお願いするしかない。
大出費になります。
手で回らないところまできて、初めてレンチを使います。
どれくらいのトルクで締めればいいのか?
注意点2
締めすぎない
- 締付回転角 60°(1/6回転)
- 10~12Nm
外れないようにと、ばか力で締めないで!
スパークプラグが割れて先端だけが残るかも知れない
エンジンのネジ山を傷めるかもしれない
スパークプラグのパッケージに締付トルクが書いてあります。
手で回らないとこまで来てから、1/6回転だけ!
軽いトルクなのに驚くかもしれない。
くれぐれも、ばか力で締めないで!
オイルのドレインボルトも同じです
一度使ったスパークプラグを再使用するときは、半分のトルクでOKです。
- 締付回転角 30°(1/12回転)
無事に、新しいスパークプラグがつきました。
5.元に戻す
ここまで来たら、後は簡単!
プラグコードをはめます。
ここはばか力で、プラグに押し付けよう。
はまりが浅いと、トラブルに成りがちだからね。
頭を凹ましてはずしたプラグ。
逆に頭を凸らせて、はめます。
下からおさえるだけで、頭が飛び出る。
フタをはめて、プラグを元の場所にセットしたら
頭を手で押さえて平らにすればロックされます。
汚いのは、気にしないで。
最後に、めくったフロアーマットを手で元に戻せば
完成!
最後にフクピカで磨くのがおすすめ
PCXのスパークプラグ交換方法! まとめ
スパークプラグを交換すると、エンジンが軽くまわる。
スタートダッシュや激坂も、心地よく加速する。
フラシーボかもしれないけど、間違いなく体感出来ます。
スパークプラグ交換は、レンチ1本だけの簡単メンテです。
初心者でも難しくない。
けれど、エンジンの心臓部のねじを取り扱うので、慎重にね!
併せて読みたい