最近のMTBには、生意気にディスクブレーキが付いてる。
『油圧 対向4POT』。
PCXの片押しブレーキよりハイスペックなのです。
先日、そのブレーキのブレーキパッドが寿命になったで交換しました。
自転車のディスクブレーキって
どうやってパッド交換するの?
そんな疑問を解消します。
- バイクのブレーキと基本構造は同じ
- ブレンボは無いけど、ヒエラルキーはある
こんな内容を知って、スッキリしよう。
バイクと比べるとオモチャみたいな自転車のディスクブレーキ。
だけど、一人前な構造をしていておもしろい。
バイク乗りなら、自転車のディスクブレーキは簡単に扱えます。
MTBの油圧対向4POTディスクブレーキ
バイクは、前後輪でPOD数が違うのが普通です。
- 負荷の掛かる前輪に、強力な4PODブレーキ
- 後輪は、制動力はそれほど要らないので、メンテし易い1POD
けれど、このMTBは、
- 前輪に油圧対向4POD
- 後輪にも油圧対向4POD
1.前輪に油圧対向4POD
シマノ初の油圧ディスクブレーキ「BR-M755」がついてます。
10年前の発売当時は奪い合いになった逸品!
当時としては画期的な対向4POTを採用し、そのスペックで世間を驚かせました。
しかし、その後
自転車に4PODは、
オーバースペックじゃない?
片押し1PODにシュリンクされました。
前輪ブレーキの分解
ブレーキパッドを外すと、小さなピストンが2つ並んでるのが見えます。
油圧 対向4POT!
上が新品のブレーキパッド、下が使い古したブレーキパッドです。
良く見るとバックプレートまで削れてます。
「キーキー」鳴るはずですね。
ローターにそれほどダメージが見当たらないのでセーフということにしておこう。
MTBのブレーキパッド
パッドのサイズは、ボールペンと比べると解り易い。
指の先ほどの大きさで、バイクのブレーキパッドと比べるとオモチャのよう。
けれど、バイクと同じレジンパッド!
運動エネルギーは、F=1/2mV2 なので
- バイクは、バイク200kg+人60kgで 260kgがMAX 100km/h
- MTBは、バイク20kg+人60kgで 80kgが MAX 40km/h
と仮定すると
バイクはMTBの20倍の運動エネルギーになります。
バイクと自転車のブレーキパッドの大きさを比べると、
20倍くらいなので、イイ線いってます。
注:摩擦力は面積と関係無いとか、子供みたいな反論は受け付けません。
バイクのディスクブレーキ構造と比べるなら、ここ
2.後輪にも油圧対向4POD
生意気にパッドピンも付いてます
リアも同じく、シマノ XTグレードの「BR-M755」です。
リアはピストンが結構汚れてますが、面倒なので見なかったことにします。
パッドもまだ残ってたので、チョット磨いて元に戻そう!
リアのブレーキはあまり使わないので、これでOK。
MTBもピストンの揉みだしはしません。
ブレーキパッド交換終了!
揉みだしが要らない理由は、ここ
ブレーキオイル交換?
ついでに、ブレーキオイル交換は?
自転車の油圧ブレーキはオイル交換がトンデモなくド面倒です
ブレーキケーブルが細いので空気が抜け辛く、
タッチが出るまで死ぬほど時間が掛かるの
メンテが下手なだけかもしれませんが、面倒なので見なかった事にします。
バイクと自転車のブレーキ構造は同じ。
だけど、ブレーキオイルはは全く違います。
バイクのブレーキフルードは塗装を侵すので取り扱いが面倒。
だけど、自転車は鉱物油なので楽ちん!
メンテ終わりは、フクピカ
最後にフクピカで全体を磨いたら
メンテ完了!
これでまた、しばらく楽しませてくれるでしょう。
フクピカの威力を知らないなら、ココ
自転車のヒエラルキー
バイクの世界では、排気量のヒエラルキーが幅を利かせています。
125ccバイクは、大型クルーザーが後ろから来たら
端に寄って、正座して道を譲らねばなりません。
冗談でなく、
本気でそう考えている人が居るから困る
自転車のヒエラルキーは、3つ
- COLNAGO、Pinarelloといったフレームメーカのヒエラルキー
- カーボン、アルミといった、素材のヒエラルキー
- コンポがヒエラルキー
COLNAGO、Pinarelloは、メーカ名で、ホンダ、ヤマハみたいなもの。
コンポとは、ブレーキレバー・変速機・クランク・チェーンなど、フレームに付けるパーツのこと。
マウントしたがる人は、どの世界にもいるのです
コンポのヒエラルキー
ロードバイクではシマノとカンパ、2つのコンポメーカーがしのぎを削ってます。
一方、MTBはシマノ(SHIMANO)の独占状態。
シマノは日本のメーカーで、ご推察の通り「島野」さんが起こした会社です
MTBのコンポは、レースで使われるような最上級の「XTR」から街乗りナンチャッテMTBで使われる普及品の「tourney」まで多くのグレードが有ります。
週末サイクリングに「XTR」が必要とも思えませんが、
そこは週末ツーリングにリッターSSを使うのと同じです。
趣味のものに必要とか、使いこなすとかは関係有りません
XTRをチョット足している
という訳で?
このMTBにも、自転車の顔と言えるチェーンリングに最上級の「XTR」を使ってます。
財力の関係で、「XTR」と「XT」のミックスコンポで組み立ててるので、
一点豪華主義!
通常、自転車はコンポのグレードを揃えます
「XTR」で組むなら
- ブレーキレバー
- 変速機
- クランク
- チェーン など
全てのパーツを「XTR」で揃えるのが普通です。
ブレーキは「XT」、クランクは「XTR」のようにグレードを混ぜることを『ミックスコンポ』と言い、邪道とされてます。
これもヒエラルキーの一つかもしれません。
最近のMTBコンポは24速
ブレーキパッド交換のため、久々に自転車関連のサイトを眺めて驚きました。
時代はアッという間に変わってます。
今は、前2速×後12速=24速なのですね。
自転車はバイクと違い、出力が足!
パワーバンドが狭い
細かくギア比を変えないと効率よく走れません。
それにしても、後ろ24速とは驚きです。
そんなにたくさんのギアが、素人に使いこなせるとは思えませんが
そこは、「趣味のものに・・・・」(既出)
「ギアの多さでカバー」という理屈からすると
バイクも排気量が小さくなるほどギアが増えても良さげですが
現実には小排気量は4速とか5速とかで、ギアが減ってる。
コストですか?
MTBのディスクブレーキはPCXよりハイスペック まとめ
以前、バイクを降りていた時期にハマっていたのが自転車です。
当時は、MTBブームだったのでMTBで山に入ってコーヒーを飲んでました。
MTBがバイクに変わったけれど、やってることは大して変わってません。
これは、
成長していなのだろうか?
アイデンティティを維持してるのだろうか?
※メンテ後、試走の名古屋港にて著者近影
芥川賞作品のような、このコメントを1度やってみたかった
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