バイクツーリングは楽しいけれど、
長時間になると、クラッチ操作で左手が痛くなりませんか?
このバイクは、
クラッチが重いから仕方ない!
痛くなくなる方法あるの?
そんな悩みを解消します。
クラッチの重さを改善する3つの方法
- クラッチレバー周辺のメンテ
⇒ グリスアップしてだめならワイヤー交換 - クラッチレバーの握り方の見直し
⇒ レバーを引く指を変えてみる - クラッチレバーの交換
⇒ 調節機能のあるレバーに変えてみる
こんな内容を知って、スッキリしよう。
渋滞にハマって左手がポンコツになる前に、対策しておこう。
イメージ通りのクラッチ操作が出来ると、もっとバイクが楽しくなる。
1.クラッチレバー周辺のメンテ
クラッチの重さが気になると、いきなりレバー交換に走りがちだけど、
その前にクラッチレバーのメンテが先
新車の頃は、クラッチが軽かった覚えがあるけれど、いつの間にか重くなってたとしたら、
クラッチ周りのメンテで改善するはず。
メンテ箇所は、3つ。
- クラッチレバー取付ボルトのグリスアップ
- クラッチワイヤーへの注油、交換
- レバー位置の調整
1.クラッチレバー取付ボルトのグリスアップ
クラッチレバー取り付け部のグリスが切れて、重くなっているのかもしれない。
クラッチレバーは、ボルト・ナットでねじ止めされているだけです。
初心者でも、レバー根本のボルトを外すだけで簡単にメンテ出来る。
- クラッチケーブルを外す
油圧クラッチは、ケーブルないよ - レバー根本のナットを外す
ココまでは簡単。
ここからも、簡単。
- ウエスで周辺の汚れを落とす
- グリスアップ
- 元に戻す
- クラッチの動作確認
30分もあれば終わる簡単なメンテです。
ウレアグリス
グリスは凝り出したらキリがない。
効能を信じて高いグリスを塗るのもいい。でも、レバーは負荷がかかる部分でもありません。
だから、安いウレアグリスでも問題になることはまず無い。
グリスにこだわるより、トルク管理にこだわろう。
走行中にボルトが緩んで脱落し、
レバーがグラグラになると、笑えない
しっかり、ねじ止めしておこう。
普及価格品で構わないので、トルクレンチを手に入れたい
2.クラッチワイヤーへの注油、交換
普通のスプレーオイルを注油すると、
ゴミを巻き込んで動きが悪くなって来るので、
ドライルブがおすすめ
クラッチワイヤがアウターケーブル内でオイル切れしても、クラッチは重くなる。
取り付けボルトのグリスアップでクラッチワイヤを外したついでに、ワイヤにドライタイプのオイルを注油して、動きを良くしておこう。
【鍵穴に注油するな】って聞いたことある?
それと同じ理屈です。
オイルを吹いた瞬間は動きがよくなる。
しかし、ホコリを呼ぶので注油すると、いずれより動きが悪くなります。
ワイヤーインジェクター
ワイヤへの注油は、スプレーのノズルを隙間に入れようとしてもなかなか入ってくれません。
けれど、ワイヤーインジェクターが有れば一発!
ワイヤーインジェクターで、強制的にオイルをケーブル内に送り込んだ時に、茶色いサビが出てきたりしたら?
ワイヤーケーブルの寿命です。
ケーブル交換
クラッチケーブルがささくれてたら交換時期です。
曲がりクセが付いてしまい、注油しても滑らかに動かなくなっても交換時期!
クラッチケーブルは車種によって長さが違うので、違う車種向けのものは付きません。
バイクに合ったクラッチケーブルを間違えずに選んでね!
自信が無いなら、ショップに任せた方が良い。
3.レバー位置の微調整
せっかくグリスアップしたのだから、
レバーの角度を体に合わせて調整しておこう。
バイクを買ってから、調整してなかったりしませんか?
レバーをハンドルに固定しているボルトを緩めれば、簡単に角度調節できます。
- ステップの上に立ち上がる
- ゆっくり座る
- 手を自然にハンドルに添える
- 腕の延長線上にレバーを動かす
もし、レバーが腕の延長線上に無くて、手首をひねらないと操作出来ないなら、
クラッチ操作で不要な筋肉を使うので、腕が痛くなってくる。
手を伸ばすと、自然とレバーに指が触れるのが理想です。
2.クラッチレバーの握り方の見直し
どの指でレバー操作してますか?
クラッチレバーの握り方でも、疲れ度合は違ってきます。
慣れてる握り方を変えると、違和感があってやり難く感じます。
けど、クセになる前に早めに直しておいた方がいい。
レバーの握り方の2種類を変えてみるのも、いい。
- レバーを握る位置
- レバーを握る指
1.レバーを握る位置
クラッチ操作で疲れるなら、外側を握ると楽になる
上の絵で、どちらが軽くクラッチを切れると思いますか?
当然、左の方が軽く切れる。
『てこの原理』だから、レバー先端を握れば力を入れなくてもクラッチが切れます。
その代わり、クラッチが切れるまでのストロークは伸びる。
レバー位置をかえてもいい
握る位置を変えずに、レバーのクランプを緩めて、レバーの位置を左右にずらすのがおすすめ。
そうすれば、慣れ親しんだ『ハンドル幅の感覚』が変わらない。
内側を握ると軽快
筋力のある人なら、レバー根本を握った方がやり易いこともある。
根本を握った方が、小さなアクションでレバーが切れる。
クラッチが切れるまでが早いので、軽快な操作が楽しめるからです。
けれど、筋力を使うので疲れやすくはなります。
ツーリング中に腕が上がってクラッチ切れなくなるのなら、見直すべき。
外側を握ると軽い
逆に、レバーの外側を握ると、軽い力でクラッチ操作が出来る。
ストロークも長いので、半クラッチの微調整もやりやすい。
繊細な半クラッチ操作がやり易いのもメリット。
開きを調節できるタイプのレバーなら、
握る位置を変えるのに合わせて、レバーの開きを調節し直そう
第1関節に引っ掛かる位置に、レバーを調節するのが基本形
2.レバーを握る指は6通り
決まりなんて無いので、好みの操作方法でも良いけれど
指が多い方が、疲れにくい
レバーを操作する指は、1本~4本迄の6通り。
あなたは、どのパターンを使ってますか?
この6通り以外の握り方をしているとしたら、
根本的に何かがオカシイ。
指が多いほど楽
指が多いほど、力を入れなくてもクラッチが切れるので、疲れにくい。
当たり前ですね。
指が少ないほど、繊細な操作が可能
指が少ないと、半クラッチの微調節はやり易い。
力を入れないとクラッチが切れないので、『力の入れ方の幅が大きい = 微調節し易い』
筋力と好みの問題だから、正解は有りません。
普段は違う握り方で、疲れて来たら4本に変える方法だっていい。
4本指がダメな訳では無い
4本指で握るのは繊細な操作が難しいとして、推奨しない人もいます
でも、4本指が楽ならそれもイイ
教習所では、4本指で握るやり方だったはずです。
昔のバイクは、力を込めてレバーを握らないとブレーキが利かなかったし、クラッチも重かった。
それに、しっかり操作することを教えるために4本が推奨されてるのだろう。
しかし、最近のバイクのクラッチは軽い。
アシスト&スリッパークラッチのついたバイクは、大型バイクでも恐ろしく軽く切れます。
筋力に自信の無い人は、クラッチの軽さ狙いでアシスト&スリッパークラッチを狙うのもイイ。
オフロードでは、1本指
オフロードでは、4本で握ってしまうとハンドルの保持が出来ない
ギャップで跳ねられるとハンドルから手が離れて危険なので、4本はNG
グリップ重視で1本指が基本です
オンロードでは、4本指もあり。
ギャップで跳ねられることも無いからね!
4本指がカッコ悪いという人も居るけど、人は人。
楽にクラッチが切れて、バイクが楽しくなるなら4本指で何の問題も無い。
いろんな握り方を試してみよう
思わぬ握り方が、調子よかったりします
バイクを自分の体形に合わせて調整してる?
3.クラッチレバーの交換
- レバーが引きやすくなる
- ドレスアップにもなる
- クラッチのメンテナンス
- 握り方の見直し
両方やってもなお、ツーリング中にクラッチを切る指が痛くなるなら、握りやすいレバーに交換するのがおすすめ。
レバーは目立つ部品なので、ドレスアップ狙いでバイクの雰囲気を変えて楽しむのもいい。
交換レバーを探す時は、バイクとの適合に気をつけてね。
ダイヤル調整つきレバー
標準レバーが、開きを調節できないタイプが多いので、調整付きで幸せになれる可能性は高い。
レバーが遠いと、疲れる。
レバー選びは、ココ
ショートレバー
レバーに掛ける指が、1,2本と少ないなら、ショートレバーがおすすめ。
クラッチを引き切っても、薬指や小指がレバーに挟まれるることが無い。
立ちごけした時に、レバーが短いと地面に当たり難くなるので、レバーが無傷で済む可能性も高まる。
安心の日本製が好みなら『U-KANAYA』。
ネガは、使い心地が良すぎて、他のレバーが使えなくなること。
ライトクラッチ
テコを組み込むことで、クラッチの引きを軽くすることも出来る。
ちょっとイロモノの匂いがするのが、愛用している人も多い。
好きな人にはたまらないようです。
スクーターはギアを入れて駐車できないので、パーキングブレーキ付きレバーがおすすめ
3代目PCXなら、ココ
なぜ、バイクのクラッチレバーが重いのか? まとめ
最近のバイクはクラッチが軽くなりました。
アシスト&スリッパークラッチを組み込んだバイクに一度乗ると、クラッチの軽さに驚きます。
けれど、バイクの乗り換えは最終兵器。
- クラッチレバー周辺のメンテ
- クラッチレバーの握り方の見直し
- クラッチレバーの交換
この3つで改善できる部分も大きい。
クラッチの重さを改善して、バイクに乗っても腕が痛くなりにくくなれば
バイクがまた、楽しくなる。
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