最近のバイクは、前後ともディスクブレーキが主流です。
日本の4大バイクメーカの現行車でドラムブレーキを使用しているのは、極わずか。
一部のスクーターのみです。
例えば、NMAXは前後ディスクブレーキで、
PCXの後輪はドラムブレーキ。
ドラムブレーキは、オワコンなの?
PCXはドラムだから、ダメなの?
そんな疑問を解消します。
- ドラムブレーキはオワコンなのか
YES オワコンです - ディスクブレーキの構造、メリット・デメリット
何より、カッコいい! - ドラムブレーキの構造、メリット・デメリット
安いだけ?
こんな内容を知って、スッキリしよう。
ドラムブレーキは無くなる運命です。
そんなバイクも有ったと、いつか懐かしく思い出す。
PCXも4代目(JK05)でリアディスクに変更されました
制動力が上がりすぎて、ロックしやすくなった気もするけど
カッコ良くなったのは確か!
バイクにドラムブレーキはオワコンなのか?
バイクのドラムブレーキはオワコンです。
キャブレターと同じように
過去の遺物になる日は近い
日本の4大バイクメーカの現行車で、ドラムブレーキを使用しているのは、
ホンダ、スズキの125ccクラス以下のスクーターのみ。
これらのスクーターも、ディスクブレーキに置き変わっていく見込みです。
けれど、ドラムブレーキの性能が悪くて
実用に耐えないから無くなる訳じゃない。
リアブレーキなら、ドラムでも十分な性能を持ってます。
ドラムブレーキが無くなるのは、性能とは別の理由。
ディスクブレーキの方が、カッコいいから!
ディスクブレーキの構造、メリット・デメリット
ホイールと並行に回っているディスクローターをブレーキパッドで挟み込んで止める。
ディスクローター、ブレーキキャリバーすべてがむき出しなのが特徴です。
ディスクブレーキのメリット
ディづくブレーキのメリットは4つ
- リニアな制動力
- 熱ダレし難い
- メンテし易い
- カッコいい
1.リニアな制動力
レバーの引き代に比例して、リニアに制動力が立ち上がる。
ブレーキ操作量に応じてブレーキが掛かるのので、コントロールしやすい。
2.熱ダレし難い
むき出しの構造なので、ブレーキパッドで発生した摩擦熱を放熱し易い。
長時間使っても、性能変化が少ないので扱い易い。
3.メンテし易い
ディスクローター、ブレーキキャリバーがむき出しなので、メンテし易い。
ブレーキパッドも目視できるところに有るので、残量を把握し易い。
そして交換も容易に出来ます。
ブレーキダストの汚れやピストンの動きも見えるので、状態が解り易い。
4.カッコいい
最大の特徴が、カッコいい
全てがむき出しなのが、男らしくてメカメカしい。
レースに出ているバイクは皆、ディスクブレーキだから。
ディスクローターの円盤の輝きも良いし、ブレーキキャリバーの存在感もイイ。
ディスクブレーキのデメリット
もちろん、ディスクブレーキが万能な訳じゃない。
デメリットは、あります。
- ランニングコストが高い
- パーツ交換したくなる
1.ランニングコストが高い
ブレーキパッドが小さいので、交換サイクルが早い。
パーツが多いので、維持管理が大変。
2.パーツ交換したくなる
『ブレンボに変えたくなる病』にかかる可能性がある
発症すると、重症化しやすい。
ポッド数、マウント方式が気になったりもする。
ディスクブレーキについて詳しくなら、ココ
ドラムブレーキの構造、メリット・デメリット
※絵は車なので油圧だけど、バイクの場合はケーブルで伝えてます。
ホイール中心にブレーキドラムがあり、内部のブレーキシューをブレーキライニングに押し付けて止める。
ブレーキ部品が全てブレーキドラム内にあるので、外から見えないのが特徴です。
ドラムブレーキのメリット
ドラムブレーキのメリットは、解りやすい
- 安い
- 軽い
1.安い
構造が簡易で構成部品もすくないので、ローコストで作れる。
ディスクブレーキに比べブレーキシューが大きいため交換周期が長い。
メンテサイクルが長く取れるので、維持費も安い。
2.軽い
構成部品が少ないので軽い。
バイクで軽いは一番の正義です。
ドラムブレーキのデメリット
後発のディスクブレーキは、ドラムの弱点を研究し尽くしてます。
ドラムのデメリットは4つ。
- 制動力がリニアで無い
- 熱ダレしやすい
- メンテが煩雑
- 水が入ると効かない
1.制動力がリニアで無い
ブレーキレバーの操作量と制動力がリニアでない。
ブレーキを握り込むと急に効くので、繊細な制動力を出し難い。
2.熱ダレしやすい
摩擦熱がドラム内にこもるので、使い続けると熱で制動力が変わってしまう。
3.メンテが煩雑
メンテ周期は長いが、いざメンテしようとするとホイールを外してドラムの分解が必要。
メンテが面倒な構造になっている。
4.水が入ると効かない
ドラム内に水が入ると水が抜けにくいため、滑って制動力が落ちる。
しかし、ドラムに水が入るほど深い水たまりはまず無い。
雨の日に乗ったくらいでは、水は入りません。
ディスクブレーキの揉みだししてますか?
ドラムブレーキでは、性能が不足なのか?
ドラムブレーキは、後輪に使うには十分な性能がある
ブレーキの前後輪の配分は、7:3とか8:2です。
制動時は、慣性により重心が前輪に寄ります。
だから、制動力は、ほとんど前輪のブレーキに掛かってる。
このため、連続的に使うと熱ダレするドラムブレーキは、前輪には向いてません。
しかし、後輪に使う分には、十分な性能を持ってます。
後輪なら、ドラムで十分
絶対的な制動力は、タイヤと路面の摩擦で決まります
タイヤと路面の摩擦に勝つだけの制動力は、ドラムでも十分にある
ドラムブレーキだから、止まれないなんてことは無い
それに、ドラムブレーキに繊細な制動力を求められないけれど、後輪なら全然問題ない。
普通、後輪ブレーキはスピード調整に使う程度だから。
もちろんサーキットで使うのは酷だけど、
日本の公道でドラムブレーキが熱ダレするはずがない。
もし、熱ダレしたら、自分の走り方を見直した方がいい。
絶対性能より、見た目
ドラムブレーキでも十分なのだけれど、
『ディスクブレーキ = 高性能 ⇒ カッコいい』
バイク乗りは刷り込まれてしまっているので、こうなる。
後輪にドラムブレーキがついてる。
ダサっ。
それを受けて、メーカーは不必要をわかってても、セールスのためにこうなる。
前後輪ディスクブレーキで
高性能です
ユーザーは、不必要な高いパーツを買わされてます。
でも、ユーザーに何の不満もありません。
ディスクブレーキはカッコイイ
カッコいいは正義
だから、ディスクブレーキが正義
WIN-WINというやつですね。
リアがディスクブレーキのPCX
日本のPCX(JF81)はリアがドラムブレーキだけれど、
海外のPCXにはリアがディスクのPCXもある。
例えば、インドネシアのPCXはリアにディスクブレーキがついてます。
日本のPCXは、性能が劣ってるのか!
止まれないのか?
そんなことは、全くない!
リアはドラムで十分な性能を持ってるけれど、
マーケティング上、PCXを高級なスポーツ車として売っている国では
性能アピールのためリアにディスクを付けている。
日本では価格を優先して、ドラムがついている。
けれど、たぶんおそらく次期PCXは
日本モデルもリアにディスクを入れるだろう。
ディスクブレーキは、ブレーキパッドが命
4代目PCX(JK05)は、リアがディスク化
2021年、4代目PCX(JK05)になり、やはりリアがディスク化されました。
けど、純正マフラーでは、マフラーに隠れてほとんど見えません。
乗った感じ、ちょっと強くブレーキを掛けると、簡単にリアがロックします。
慣れの範囲だとは思うけどね。
リアディスクをアピールしたいなら、マフラー交換は必須かもしれない。
4代目PCXのパーキングブレーキなら、ココ
3代目PCXのパーキングブレーキなら、ココ
バイクのドラムブレーキはオワコンなのか? まとめ
バイクでドラムブレーキはオワコンです。
日本の公道では、リアはドラムブレーキの性能で十分だけれど
バイク乗りがディスクブレーキを求めているから
オワコンです。
だって、ディスクブレーキの方がカッコいいから。
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