同じエンジンを積んだバイクで、MTとAT両選べるバイクが増えて来ました。
そうなると気になってきます。
MTとAT、どっちが早いの?
そんな疑問を解消します。
- MTとATの違い
- 最近のATの構造
これらを知って、どちらが早いかスッキリしよう。
まだ、MTはATより速いと思ってるの? MTは、ATにもう勝てない
結論を先に言ってしまうと、ATの速さにMTはもうついていけません。
- 変速タイミング
- 変速スピード
両方とも、人の反射神経の限界を超えた領域でATは動いている。
ホンダのDCT、ヤマハのY-AMTともに人間の変速スピード・テクニックを超えてます。
ゼロヨン、サーキット、渋滞路。
どんなステージでもMTの勝機は無い。
そんなの、バイクに乗せて貰ってるだけ!
自分で繰ってこそ、バイクだ!
そう思うのなら、
- 燃料噴射
- セルモーター
- ABS
- クイックシフター
- トラクションコントロール
などの装備は全て邪道です。
冬の朝に、泣きながら何度もキックしてた頃に戻りたい?
80年代の旧車オーナーになるしかない。
早く走るためにバイクに乗ってる訳じゃない
MTはダイレクト
バイクを支配できるのが醍醐味
別に速く走るためにバイクに乗てるわけじゃない。
それに楽に走りたかったら、車に乗ります。
遅くたって、バイクを自分の支配下において思い通りに動かすのが楽しい!
変速の速さは楽しさに直結するわけじゃない。
だから、
- 出発して峠道に着くまでは、AT
- 峠道に着いたら、バイクを振り回して自由に楽しむMT
そんな使い方が出来るAT/MTハイブリッドが今後のメインになるはずです。
DCT、ヤマハのY-AMTともにマニュアルモードがあるようにね!
まだ、MTはATより速いと思ってるの? MTとATの違い
車のAT率は98%を超えてます。
その昔、車好きの若者は言いました。
ATの車なんて乗せて貰ってるだけ
面白くもなんともない
けれど、スカイラインGT-Rが日産GT-Rになりクラッチペダルが無くなりました。
GT-Rはオートマ免許で運転できます。フェラーリだってF-1だってATが当たり前です。
同じ道をバイクは歩もうとしてます。
MTバイクの特徴
MTバイクは、
- 人が、アクセルを閉じて
- 人が、クラッチを切って
- 人が、ギアを変えて
- 人が、クラッチを戻し
- 人が、アクセルを開く
こんな時代も有りました。
MTはライダーの思い通りの動き、なんて幻想です。
今時のバイクは、MTだって電子制御が介入しまくってます
ライダーは各電子制御デバイスに指示を出すだけ
アクセルワイヤーは無い
『スロットル・バイ・ワイヤー』になって、スロットルとエンジンは機械的に繋がってません。
アクセルの開度は、電気的信号としてコンピューターに伝わるだけです。
そのおかげで、
- レインモード
- ノーマル
- レース
などと言った、乗り味がスイッチ1つで切り替え出来る。
クイックシフター
ATの変速スピードと戦うために、クラッチ操作をせずにシフトチェンジする仕掛け。
クラッチを切る代わりに、点火を一瞬止めてギアチェンジする。
クラッチ操作が要らないので、早く変速が完了する。
もちろん、シフトペダルに組み込んだセンサーから送られた信号をコンピューターで制御して、点火を0.05秒間停めてます。
6軸IMU(慣性センサー)
バイクの前後・左右など6軸の傾きを検知して、クイックシフター、電子制御サスペンション、エンジン、ABSを最適制御します。
ATバイクの特徴
日常ユースでは、
- 微速走行時のエンストゴケが無い
- 渋滞で左手が腱鞘炎にならない
ツーリングでは、
- ギアチェンジの煩わしさが無い
- ブレーキングとライン取りに集中できる
勝手に最適なギアに変速してくれるのがAT。
ATにもいろんな種類があります。
- スクーターのプーリーによるAT
- 大型バイクのDCTによるAT
スクーターのプーリーによるAT
スクーターにはMTのようなギアの切替は有りません。
無段変速なので、発進から最高速までギアの切替なく加速します。
一見、良さそうですが弱点があります。
エンジンブレーキが効きにくいのが1つ。
もう1つは
加速と高速を両立させるには巨大な変速機が必要になるのです。
また、大型バイクの大パワーに耐えるためにも巨大になる。
このため、大型バイクには使いにくい。
DCTによるAT
DCTは、MTと同じく有段のギアを切り替えて変速します。
ギアは、バイクのコンピューターが最適な時期を見計らって勝手に変速する。
ギアの切り替わりはライダーは感じられるけれど、変速ショックは皆無です。
一流のライダーの変速テクニックを我が物に出来る。
スムーズな自動変速と共に、ロスが無く・大型バイクにも使えるのがメリット。
もちろん、変速タイミングを自分で決めたければ、そういうモードも用意されてます。
ハンドルのスイッチを手で押すか、シフトペダルのスイッチを足で押せば、そのタイミングで変速させることも出来る。
最初は面白いので使うけど、直ぐに飽きて長い下り以外はお任せ変速になるけどね。
それに、自分で変速タイミングを決めるより、お任せの方が的確です。
MT・ATが選べるバイク
いまのところホンダのみDTCが選択できる。
速さなんて気にしなくていいから、好みで選ぼう。
CRF1100L Africa Twin
- MT・・1,947,000円
- AT ・・2,057,000円
DTCの優位性
HONDA
ライダー自身でのクラッチ操作や、ギアチェンジ操作が不要となるため、不整地走行では走行ラインのトレースと加減速に集中でき、また不意のエンストへの心配からも解消されることから、積極的にオフロード走行が楽しめる。日常の足としての利用やツーリングにおいても、より快適な走行が可能だ。
Gold Wing
- MT・・ 終了
- AT ・・3,465,000円
駆動力の途切れないシームレスな変速とスポーツバイクならではのダイレクトな駆動力という従来からのDCTが持つ魅力と合わせ、7速化により巡行時の燃費や静粛性をさらに向上。左手ハンドルスイッチのボタン操作だけで微速前後進を可能とし、切り返しや駐車場等で低速での取回し易さを追求している。
HONDA
Gold Wingは、DCT専用になりました。
まだ、MTはATより速いと思ってるの まとめ
ATの速さにMTはついていけません。
- 変速タイミング
- 変速スピード
両方とも、人より正確で速い。
ロスが有るのでATは遅いなんて、大昔の話です。
ゼロヨン、サーキット、渋滞路。どんなステージでもMTの勝機は無い。
エンストゴケも無いし、渋滞で左手が腱鞘炎になることも無い。
車は、もうATが当たり前です。
自動運転により、ハンドルさえ人が操作しなくなる日は近い。
バイクも車の後を追うのでしょうか?
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