最近のバイクは、高い!
250ccでも60万円は当たり前で、高性能なら80万円。
リッターバイクの200万円にも慣れてしまった。
最近のバイクは高過ぎ!
ボラれてる?
なぜ、こんなに高くなったの?
そんな疑問を解消します。
実は、
バイクの値段は高くなって無い
これな内容を知って、スッキリしよう。
バイクショップが結託して、価格を釣り上げてる訳ではありません。
バイクが高くなったと感じる3つの理由
昔に比べ、バイクが高くなったと感じる理由はこの3つ。
- 日本が貧乏になった
- バイクが売れなくなった
- バイクに環境性能が追加された
最大の理由は、日本が貧乏になったためです。
自由になるお金が減ったので、バイクが高く見えるだけです。
1.日本が貧乏になった
日本の成長が止まりインフレは無くなったけれど、収入は減る一方です。
日々の暮らしに精一杯なので、バイクに手が出ない
日本の状況を統計データで見てみよう。
データの出所はこの2つです。
日本の消費者物価指数は横ばい
- 高度成長が1990年に終わる
- 1990年以降は、物価はほぼ横ばい
ここ30年、日本の物価はほとんど変わってません。
安定しているというよりは、
成長が止まってる
と言えるのは、世界と比べれ見れば良く解ります。
主要7ヶ国の消費者物価指数の推移
G7:フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ
G7で、物価指数が横ばいなのは日本だけです。
アメリカは、1980年からの40年で、2倍以上に物価が上がりました。
その他の国も50%以上物価が上がってます。
それだけ、経済が成長したということです。
日本だけ、取り残されてます。
1980年に比べバイクの値段が2倍になってたとしても
アメリカの人は、物価が2倍になってるので高く感じません
日本の人は、2倍はとんでもなく高く感じる
コロナ禍の終焉
コロナ禍の終焉とともに、自粛の反動で需要が拡大し世界的にインフレ傾向です。
アメリカは前年比8%越えのインフレになってる。
それでも、収入も比例して上がってるから何とかなってます。
一方、日本も2%のインフレだけど収入は相変わらず上がらない。
可処分所得は減る一方。
日本の暮し向きの実感
『ゆとりが出て来た』と感じる人の割合から、
『ゆとりが無くなってきた』人の割合を引いたグラフ。
ここ20年、ゆとりが無くなって来た人の方が40%も多い状態が続いてます。
日本の収入の実感
『収入が増えた』人から、『収入が減った』人の割合を引いたグラフ。
去年・今を比べた線と、今年来年の見込みの線の2本あります。
この15年間、ずっと収入が減った人の方が20%以上多い状態が続いてます。
1年後も、収入が増えるとは思えない。
将来にも希望が持てない。
かと言って、激安中古バイクも闇が深い
2.バイクが売れなくなった
1980年をピークに、バイクの販売台数は激減しました。
不景気、3無い運動、価値観の多様化などによりバイクブームが終わった。
単純に言えば、バイクは『薄利多売』から『厚利少売』になるしかない。
ショップ維持費や利益を維持するためには、
バイク1台あたりの割掛けを大きくするしかない。
数が出ないので、1台の利益率を上げる商売に変わりました
ハーレーが始めたブランド戦略がその一つ
二輪車販売台数
1980年のピークから比べると、
二輪車の新車販売台数は230万台から36万台と84%減少してしまった。
そら、1台当たりの利益を大きくしないとやってられない。
コロナ禍でバイク人気
コロナの影響で、人混みを避けようとする人が多くなりました。
- 電車通勤をバイク通勤に切替
- 休日は人混みを避け、バイクツーリング
前年度比、20%の販売増だけど、ピーク時に比べるべくもない。
※全国軽自動車協会連合会データを引用
二輪車保有台数
新車の販売台数は減ったけれど、バイクの保有台数が減ったのは原1だけ。
125cc以上はわずかに増加傾向です。
- 新車をあきらめて、中古車
- 車をあきらめて、125cc
そんな光景が垣間見えます。
バイクがバカ売れしてるのは、インド
3.バイクに環境性能が追加された
かつては、臭い排ガスをまき散らしても、
燃費が多少悪くても
ただ、早く走れば称賛された
昔のバイクは、ただ走れば良かった。
2ストの単純なエンジン構成で、マフラーも一応ついている体裁。
排ガス規制は、年々厳しくなってます。
平成17年、28年の2回の排ガス規制によって
従来の十分の1程度に抑えなければならない。
グローバル化により、EUの環境基準(EURO3、4、5)に対応も必要。
数々の浄化システムがバイクに追加しないとクリアできない。
そして、その分バイクは高くなる。
データは一般社団法人全国二輪車用品連合会を引用してます。
平成17年度二輪車・新排出ガス規制
炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)については75%~85%削減、
窒素酸化物(NOx)については50%削減
平成28年二輪車関係排ガス規制
一酸化炭素(CO)については50%削減
炭化水素(HC)については25~35%削減、
窒素酸化物(NOx)については60~70%削減
バイクメーカーは頑張ってる
昔はただ走れば良かったけれど、今は環境性能も必要です。
その分高くなるのが当たり前だけど、実際の値段を見比べてみよう。
日本の物価上昇と比べれば、頑張ってます。
CBR250RR
- 1990年 MC22 CBR250RRの新車価格は、599,000円
- 2020年 MC51 CBR250RRの新車価格は、747,000円
その差、15万円 25%。
1990年と2020年を比べると、物価は10%ほど高くなってます。
それを加味すると、最新装備のMC51の値段は、
ガンバッテます。
日本のようなチョットしか売れない国でこの値段は、
日本メーカならでは。
スペックが見劣りするのは仕方ない
- MC22 45ps/15,000rpm
- MC51 38ps/12,500rpm
15%ほどパワーは落ちてるけれど、
これだけ環境に気を使ってこの数値は
立派。
旧車の方がパワーがある!
旧車最高!!
そのバイクがまき散らす有害物質をどう考えてる?
そのバイクがまき散らす騒音をどう考えてる?
車に比べたら罪は少ないので、OKなの?
楽しければ、OKなの?
GSX1100S KATANA
- 1987年 GSX1100SBEの最終限定車 新車価格は、798,000円
- 2020年 GSX1100S KATANAの新車価格は、1,400,000円
1.75倍の値段は、CBR250RRと比べるとチョット高い気がします。
けれど、おじさんホイホイなのは確か。
バイクブームを再燃させるには?
バイクの値段が高くなった3つの理由! まとめ
バイクが高く見えるのは、3つの理由からです。
- 日本が貧乏になった
日本だけが、30年も成長が止まってる。
相対的に収入が減ったので、高く見えるだけ - バイクが売れなくなった
『薄利多売』から『厚利少売』にシフト - バイクに環境性能が追加された
ただ走れば良かった時代から、環境配慮の時代へ変化
環境部品が追加され価格アップ
手持ちの旧車を売るなら、今がチャンスです
数年前には考えられなかった価格で買い取られてます
バイクが高くなったのではなく、日本の成長が止まっただけ。
この30年、日本が世界に取り残されてしまったのはなぜでしょうか?
次の30年で取り返せるのでしょうか?
今の40代、50代の人がサボってたわけじゃ無い。
頑張った結果なのだから、闇が深い。
ガンバレ!ニッポン!
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