バイクはエンジンを楽しむ乗り物です。
排気量以外にも、エンジンの違いで乗り味は変わります。
単気筒、2気筒、4気筒、6気筒。
並列やV型の違いもある。
何が違うの?
並列2気筒はダサいの?
V型や4気筒じゃないとダメなの?
そんな疑問を解消します。
- 単気筒
- 並列2気筒
- V型2気筒
- 並列4気筒
- 星型
それぞれの性格
今後のEV化の流れ
こんな内容を知って、スッキリしよう。
同じ排気量でも、エンジン型式により乗り味は千差万別です。
あなたは、どのエンジンがお気に入りですか?
各エンジンの動きを見てるだけで、ご飯3杯はイケるに違いない。
バイクは、楽しい!
並列2気筒はダサいの? エンジン型式のいろいろ
バイクはエンジンが主役
バイクはエンジンに乗る場所を付けただけ。
車と違ってエンジンがむき出しで、エンジンの上に乗って走ってるようなものです。
考えたら、スゴイ乗り物。
だから、エンジンが主役です。
4サイクルに限っても、いろんな種類があります。
- 単気筒エンジン
- 並列2気筒エンジン
- V型2気筒エンジン
- 並列4気筒エンジン
1.単気筒エンジン
- メリット:単純・軽量
- デメリット:振動・低出力
シリンダーが1つしかない、エンジンの基本形です。
ピストン2往復(720度)で1回の爆発が起きる4サイクルが主流。
構造がシンプルなので、軽量で安価、高燃費に作れるのがメリット。
デメリットはバランスが悪いので振動や音が大きく、高回転で回せないこと。
このため、最高出力も低い。
けれど、単純だからいじり易くもある。
400cc以下の小排気量が多い。
軽量シンプルなのを生かして、オフロードバイクやレトロバイクで使われる。
2.並列2気筒エンジン
- メリット:安価・軽量
- デメリット:振動
2つのシリンダーが並んでいます。
そのため、次のV型に比べ幅が2倍になってしまうけど、前後には短いのでバイクに搭載し易い。
部品点数も少なくて済むので、効率的なエンジンに仕上がるのが特徴。
V型がフィーリング良くて、並列は安物みたいな言い方をする人が居るけれど、古い考えに凝り固まり過ぎ。
洗練されてきているので、甲乙つけがたい領域に来てます。
現に、V型は並列に淘汰されつつある。
2つのピストンが同時に上下する360度タイプやと交互に上下する180度、270度タイプがあります。
最近のエンジンは、それぞれ良く躾けてあるのでタイプの違いを体感し難くなってます。
360度2気筒
2つのシリンダーが同じ方向に動き、等間隔に爆発する。
振動が大きく高回転化は難しいが、昔ながらの排気音はW650などのレトロバイクで使われる。
180度、270度2気筒
2つのクランクが交互に上下するのでバランスがいい。
爆発が等間隔で無いので、2気筒のパルス感が出し易い。
振動を打ち消して高回転まで回せるので、Ninja250などのスポーツモデルで使われる。
3.V型2気筒
- メリット:軽量・コンパクト
- デメリット:整備性
並列2気筒の振動を抑えるために考えられたのがV型2気筒。
互いのピストンが振動を相殺するので、理論上は振動が出ない。
メリットは振動が少ないことと、幅が1気筒分しか無くコンパクトなこと。
デメリットは、前後に長いので、ホイールベースが長くなることと、整備性が悪いこと。
2気筒の角度は、各社いろいろです。
- ドカティの90度
- ハーレーの45度
- BMWの180度水平対向 などなど
4.並列4気筒
- メリット:高回転高出力
- デメリット:複雑
4つのシリンダーが直列に並んでいるエンジン。
メリットは1つづつのシリンダーが小型化出来るので高回転まで回せること。
デメリットは部品点数が多く、高価で複雑になること。低速トルクが無いこと。
デメリットはあるが、2万rpm近くまで一気に回りパワーを絞り出すメリットには破壊力がある。
日本車が世界中で持てはやされているのは、精密な4気筒技術があるから。
ヤマハYZF-R1系のクロスプレーンという変わり種も日本車ならではの精密機械だから出来る。
5.星型エンジン
- 星型エンジンは、奇数の気筒数になる
この絵は9気筒 - 星型エンジンは、一つおきの気筒が爆発していく
なぜ、奇数気筒なのか?
なぜ1つおきに爆発なのか?
この絵で理解できた人は天才かもしれない
1900年代のプロペラ機で使われたエンジン。
もちろんゼロ戦も星形エンジン。
単気筒エンジンを星型に並べたような形なので、『星形エンジン』と呼ばれる。
メリットは、エンジンが単気筒と同じ厚みしかないこと。
プロペラの後ろに効率よく配置出来る。
また、星形にシリンダーが広がっているので、空冷し易いこと。
1気筒あたり2,3リットルという巨大なエンジンを最大4,000rpm程度まで回す。
フィーリングを問うエンジンでは無い。
ガソリンエンジンの終焉
フランス、イギリスをはじめ、ガソリンエンジン車販売の全面禁止を宣言している国は多い。
中国、インドも脱エンジンを宣言済みです。
目標時期は2030年~2050年とさまざま。
だけど、近い将来ガソリンエンジンが終焉を迎えるのは確かです。
石化燃料を燃やしてパワーを得る。
世界の繁栄はエンジンがもたらしました。
日本の繁栄も車産業のエンジンがあってこそです。
ノウハウやパテントのカタマリで、複雑な構造のエンジンは、日本の得意分野でした。
しかし、エンジンは構造が単純なモーターに置き換わります。
エンジンの無いバイクは、バイクなのか?
バイクと言う乗り物は、エンジンが主役です
エンジンに乗る場所が付いたようなものです
エンジンの無いバイクは、バイクとして成立するのか?
今エンジンに感じているような感情をモーターに感じられるのでしょうか?
ガソリンエンジンを捨てるのは、あまりにも勿体ないと感じるのは環境破壊なのか?
エンジンに感じているような愛着をモーターに感じる日がくるのでしょうか?
バイクのモーターを磨いて愛でるのでしょうか?
日本の繁栄は続くのでしょうか?
答えが出る日は、意外と近いかもしれませんね。
並列2気筒はダサいの?V型との違い まとめ
1959年にホンダがマン島TTレースに参戦した伝説の125ccバイク『RC142 』 です。
ここから日本のエンジンは始まりました。
2気筒と4気筒の中間的な3気筒バイク、6気筒など多種多様なエンジンがあります。
エンジン型式は
もちろん、適材適所で、好みの問題です
どれか1つの型式が正解と言うものでも無い
車はエンジンの存在を感じさせない方向に進化しました。
しかし、バイクはエンジンの存在を誇示する方向に進化して来ました。
EVがやってくる前に、エンジン型式それぞれで異なる乗り味を、試してみたくなる。
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