新しいバイク、おめでとうございます。
書類の処理 ・バイクの説明が終わると、いよいよキーを渡され自分のものになります。
ショップを出る時は、立ちゴケしないよう緊張するよね。
ところで、新しいバイクは慣らし運転をしますか?
今時は必要無いという話もあるけれど、本当はどうなのでしょう?
慣らし運転は、どうすればいいの?
そんな疑問を解消します。
バイクを買ったら慣らしをしないといけない
理由は4つ
- ねじの緩み確認
- エンジン内部に当たりをつける
- タイヤの皮むき
- アジアで作ったバイクは、精度が悪い
本当だと信じてますか?
ホントのことは4つの内1つだけです。
その他は、ライダーがそのバイクに慣れるために慣らし運転をする、という意味
だから、中古のバイクでも慣らし運転は必要です
こんな内容を知って、すっきりしよう。
何台目のバイクでも、新しいバイクに乗り換えるとやっぱりドキドキします。
少しずつ、探りながら新しいバイクとの距離を詰めよう。
高性能なリッターSSを日本の公道で乗ると、一生慣らし運転状態かもしれない。
だからと言って、無駄だとは思いません。
趣味のモノに、無駄なんて言葉は、それこそ意味が無いからね!
慣らし運転は、ライダーの慣らし
新しいバイクの挙動に人が慣れるために、慣らし運転はした方が良い。
- エンジン特性
- ブレーキの効き具合
- バンクスピード
- ライディングポジション
- スイッチ類の位置
挙動が解らないバイクに、命を預ける気にはなりません。
最初から限界走行をすると、前のバイクとの違いから、思わぬミスが出ます。
最初の1000kmくらいは、エンジンをレブまで引っ張らず、色んなギアでバイクの挙動を確かめよう。
女の子との付き合い初めと同じこと
最初のデートから、振り回したりしないよね
探り探りの駆け引きを楽しもう
ダサいバイク乗りには成らないで!
各バイクメーカーの慣らし運転の定義は違う
慣らし運転に対する各社の記載には差が有ります。
- HONDAは、いわゆる「急のつく操作」はするなだけ
- KAWASAKIは、排気量別・走行距離別に細かく指示
この2車が両極端で、他社はその間。
KAWASAKIって、そんなに真面目だったっけ?
そんなイジワルな見方も出来てしまう。
HONDA の慣らし記載
適切な慣らし運転を行うと、お車の性能をより良い状態に保つことができます。
慣らしのポイント(走行距離500kmまで)
- 急発進、急加速をさける
- 急ブレーキをさける
- 控えめな運転をする
※ホンダを引用
感想
HONDAが一番慣らし運転に寛容。
一般店的な、安全運転の話だけ。
YAMAHA の慣らし記載
最初1か月め(または1000km走行時)の点検までは、ならし運転をしてください。
慣らし運転中はエンジン回転数を8400rpm以下で走行してください。
また、不要な空ぶかしや急加速、急減速はしないでください。
慣らし運転を行うと、車の寿命を延ばします。
※ヤマハを引用
感想
※MT25のマニュアル抜粋
8400rpmがナゾ。
最高出力が12,000rpmのバイクなので、その70%で8400rpmの意味でしょうか?
KAWASAKI の慣らし記載
最初の1000kmを走行するまでは、下表のエンジン回転速度以下でならし運転をしてください。
慣らし運転を行うと車の性能を維持し寿命を延ばします。
399cc以下
走行距離 | エンジン回転速度 |
0~200km | 4000rpm |
200~350km | 6000rpm |
350~1000km | 控えめな運転 |
400cc以上
走行距離 | エンジン回転速度 |
0~350km | 4000rpm |
350~600km | 6000rpm |
600~1000km | 控えめな運転 |
※カワサキを引用
感想
4000rpmに抑えて走るのはかなり無理がある気がします。
流れに乗れずにかえって危ない。
必要に応じて、一時的に制限回転速度を超えることは良しとして、 不必要な空吹かし・急加速・急減速に気を付ければ良い気もする。
バイクの置き場所は、確保してる?
慣らし運転が必要な4つの理由のウソ!【距離・速度・回転数より大事なこと】
「バイク」を慣らす意味として良く聞く理由は、この4つ。
- ねじの緩み確認
- エンジン内部に当たりをつける
- タイヤの皮むき
- アジアで作ったバイクは、精度が悪い
4つとも信じてますか?
1.ねじ緩みの確認
バイクの振動で緩んでくるかもしれない
最初はねじの状態を見ながら慣らさないと
✖ 慣らす意味なし
適正トルクで締められたねじが緩むことはありません
慣らしは不要ですが、初期不良が有るかもしれません
最初はマージンを持って走ろう
適正トルクで締められたねじが緩むことはありません。
そのための、トルク規定です。
しかし、ねじに限らず工業製品には、初期不良があります。
不良品の部品が使われていたり、ねじの締め付けトルクが適正でなかったりすることがあります。
それらは、使い始めの初期に、不具合として表面化します。
ねじが緩んだバイクで、全開走行したくは無いですよね。
初期不良が有るかもしれないので、マージン持って走ってね!
もちろん、チョット走っただけでねじが緩むようなバイクがそんなに有るはずない。
100万台に1台有るか無いか、PPMの発生率です。
しかし、0では有りません。
0に近づけるのが工場での工程管理ですが、コストが掛かります。
バイクの値段が今の10倍でも良ければ、初期不良はもっと少なくなるかもね。
サビたねじの回し方はココ。
2.エンジン内部に当たりをつける
エンジン可動部にあたりが付くまでは
高回転は使っちゃダメ!
エンジンの寿命が短くなってしまう!
✖ 慣らす意味なし
エンジンの寿命は、バイクの寿命よりずっと長い
その他の部品が先に死ぬので、心配いりません
それに、最初の1,000kmの当たりがその後、何10万kmに渡って効果を発揮する訳が無い
新品のエンジンは、多くの部品で組み立てられています。
部品同士のわずかな寸法差でも、なめらかに回転しません。ゆっくりすり合わせることで、馴染みを出すのです。
最初に慣らしをして当たりを付けたバイクは、長く乗れます。
こんな説明を聞いたことがあるかと思います。
100年100万kmでも乗る気でしょうか?
電気系統、ゴム部品が先に死ぬので、
100万kmの心配は要りません
3.タイヤの皮むき
新品のタイヤは滑り易い
何でもないカーブでスリップダウンしないように
ゆっくり走らないと
〇 その通り、慣らす意味あり
新品タイヤは、滑り易い
けれど、2~300kmの慣らしで十分です。
クッキーを焼くときに、型にオイルを塗るとクッキーが型から外れやすくなりますよね。
同じように、タイヤを金型から抜き易くするために、金型に剥離剤を塗ってからゴムを流し込みます。
新品タイヤは、この剥離剤がタイヤ表面に残ってるので、滑り易いのです。
納車すぐに
中性洗剤とブラシでタイヤを洗っても良いね
スリップダウンが心配なら、洗車ついでにタイヤ表面をゴシゴシ洗うのもいい。
そこまでしなくても、2~300Kmも走れば一皮むけてグリップするようになるので心配いらない。
もちろん、直線ばかり走ってるとタイヤのセンターしか皮むき出来てないからね!
4.アジアで作ったバイクは精度が悪い
最近のバイクは、東南アジアの工場で作られてる
向こうでは、日本のような品質管理は望めない!
当たりをつける慣らしが、今でも必要だ!
✖ 慣らす意味なし
世界の品質水準は高い
差別発言はやめよう
最近は、日本メーカのバイクでも海外生産がほとんどです。
アジアでの需要が多いいので、需要が多い国で作るのが、理にかなってます。
そんな悪い精度で、世界と戦えると思ってますか?
いつの時代の情報でしょうか?
メイドインジャパンが世界を席巻したのは、もう昔の話です
日本が停滞している間に、世界の技術力は急速に伸びました
新車が盗まれると、ダメージ大きい
慣らしはライダーの慣らし、ライダーの慣らし運転の3ステップ
慣らし運転 = ライダーが慣れるまではムリしない運転のこと
この前提で慣らし運転の方法を定義するよ。
タコメーターがついてないバイクもあるので、距離と最高速度を目安ににしよう。
- 慣らし第一段階は、タイヤの皮むき
- 慣らし第2段階は、2ヶ月まで
- 初回点検で、慣らし完了
1.慣らし第一段階は、タイヤの皮むき
タイヤの皮むきが終るまでが第一段階
- 最初の100kmまで
- 60km/h以下で走る
この期間は、タイヤが滑り易いので気を付けよう。
日本の最高速度は110~120kmくらい。
その半分として60km/hです。
バイクを受け取ったら、まずガソリンスタンドで満タンに給油して、トコトコ郊外のカフェまで走ってみよう。
流れの速いバイパスは避けて、普通の50km制限の道を行こう。
バイクの挙動を確かめながら、信号でストップアンドゴーの練習。
新品タイヤは滑り易いので、交差点やカーブではなるべく倒さないようスピードを落とそう。
カフェで自分のバイクを眺めながらコーヒーを飲んで、納車の実感を噛み締めよう。
家に帰れば、第一段階の慣らし完了。
2.慣らし第2段階は、2ヶ月まで
2ヵ月1,000kmまでは、まったりとバイクと会話しよう
新しいバイクを手に入れると嬉しくて、ガンガン走り回ってしまうけど、
例えば2,3日で1,000km乗っても、それで慣らし終了とは言わないよ。
ライダーがバイクに慣れるまでが慣らし。
なので、2ヵ月はかかる。
- 最初の1,000km、2ヶ月まで
- バカみたいに飛ばさなければ速度は気にしなくてOK
前のバイクの乗り方のクセを抜くまでは、安全運転。
日本のバイクなら、特に慣らしを意識する乗り方しなくても良い。
だけど信号ダッシュみたいな乗り方は止めた方がいい。
まったり、新しいバイクの挙動を楽しもう。
3.初回点検完了で、慣らし完了
車の最初の点検は、1ヶ月点検と言うけど3ヶ月、2,000km乗ってから
初回点検は『1ヶ月点検』になってるけど、1ヶ月を過ぎたら期限切れになる訳じゃない。
6ヶ月位までなら、初回点検として無料で診てくれます。
だから2ヶ月くらいは乗って、バイクに対する自分の慣らしが終わってから初回点検に行こう!
その頃には、バイクとの対話も出来ているはずなので、初回点検で、気付いたことを相談するといいね。
- ハンドルの振動
- エンストのクセ
- メーターパネルの操作方法
- センタースタンドの掛け方のコツ
- おすすめツーリング目的地
恥ずかしくなんて無いから、気になったことは何でも聞いておこう。
はれて、慣らし完了!
だからと言って、無茶な限界走行はやめよう。
MotoGPじゃないんだから、1秒早く着いたって偉くない。
無事に帰ってきたライダーがエライ。
バイクの慣らし運転が不要な3つの理由 まとめ
バイクの慣らしで意味が有るのは、タイヤの皮むきだけです
他のバイクの機械的な慣らしは不要だけど
ライダーがそのバイクに慣れるために、慣らし運転をしよう
だから、中古のバイクでも慣らし運転は必要です
ライダーがバイクに慣れるまでは、安全マージンを取った運転をしよう
前のバイクのつもりで操作すると、災難が待ってます
新しいバイクを倒すと心理的ダメージが大きい。
バイクの傷はいつか思い出に変わるけれど、出来ればキレイなままが良いからね。
慣らし終わったバイクと、どんな思い出ができるか、楽しみが止まらない!
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