バイクのウインカーをLED化すると、切れのいい点滅がカッコいい!
クラシックなバイクには、電球の柔らかい光が似合うけれど、最近のストファイやSSには、LEDの輝きが似合う。

ウインカーをLEDに変えるには
どうすれば良いの?
そんな疑問を解消します。
- ウインカーLED化による点滅異常
- 2つの問題の対策方法
- おすすめのLEDウインカー
- 車検対応の要件
こんな内容を知ってスッキリしよう。
カッコイイは、バイクの正義。
ウインカーは保安部品なので車検でマークされ易いパーツです。
合法的にLED化すれば、検問や車検も怖くない!
250cc以下バイクも、好き勝手して良い訳じゃ無い。
車検に準じておこう。
ウインカーLED化に立ちはだかる、2つの点滅異常問題

最近は、標準でLEDウインカーを採用するバイクが増えてきました。
手持ちのバイクのウインカーもLED化して、カッコよくしたい!
しかし、LEDを買ってきて電球と交換するだけは、上手くいかない。
2つの問題を解決する必要があります。
- ハザード化問題
- ハイフラ化問題
1.ハザード化問題

インジケーターランプが左右共用で1つのバイクは、
電気回路追加しないとウインカーが左右両方点灯してしまう
バイクのインパネには、ウインカーの点灯状態を示すインジケーターランプがついてます。

この写真のように、左右ウインカー別々にインジケーターランプがあるバイクは問題ありません。
しかし左右共通で1つのバイクは、LED化で問題がでます。
ウインカーを出そうとすると、左右同時に点滅してしまう
ハザード化!
ウインカースイッチを入れると、もれなくハザードになってしまいます。
最近のバイクは左右別々のインジケーターが多いけど、チョッと昔のバイクは左右共通が当たり前。
2.ハイフラ化問題

LEDに変えると、ウインカーの点滅周期が早くなってしまう
ウインカーの点滅周期は、法で決まってます。
毎分60回~120回で一定の周期であること
国土交通省 道路運送車両の保安基準
単純にウインカーの電球をLEDに交換すると、点滅周期がこの基準以上に早くなってしまう。
高速に点滅して、目がチカチカする。
1. ウインカーのLED化!点滅のハザード化問題の原因と対策

ウインカーインジケーターが1つのバイクをLED化すると、ハザードになってしまう問題。
この原因と対策は、難しくありません。
簡単なパーツ追加で対策できます。
ハザード化問題の原因
ウインカー点灯回路は、LEDを考慮してない
バイクのウインカー点灯回路を設計した人は、天才です。
- 極小の電子部品点数
- 簡略化を極めた回路
部品点数が増えて回路構成が複雑になればなるほど、故障率は上がります。
それを回避するために、考え抜かれた回路になってます。
インジケーターが2つの回路構成

インジケーターが2つのバイクは、左右2系統のインジケーター・ウインカーランプがあるだけ。
何のひねりも無い、当たり前の回路構成です。
インジケーターランプが1つの回路構成

インジケーター1つの場合、左右ウインカー両方に通電される
インジケーター経由で通電される側は、電圧降下により点灯しない
- バッテリーの電圧が12
- インジケータの電圧降下が5
- 右ウインカーを点灯 とすると
左のウインカーには、インジケータで電圧降下した残りの電圧7が掛かります。
電圧7では電球が光らないので、右ウインカーだけが点灯して見える。
良くできてます。
部品、ハーネスの節約になってます。
LED化により、両方が点滅する理由

LEDは、インジケーター経由で電圧降下してても点灯してしまう
LEDは効率が良いので、電球では点灯しない電圧でも点灯してしまう。
だから、左右とも点灯して見えます。
LEDの省電力ゆえですね!
ハザード化問題の対策

整流回路を追加して、逆側に電圧が掛からないようにするだけ
図の『整流ダイオード』を追加して、逆側ウインカーに電圧が掛からないようにするだけ。
一方通行にしか流れないダイオードを使って片方のウインカーだけを光らせます。
改造前

左右ウインカースイッチの配線が、そのままインジケータランプに繋がってます。
改造後

青色部が追加する整流ダイオードです
インジケーターの片側は近くのGNDにねじ止めしておきます。
市販パーツを使って改造
ダイオードを買ってきて自作も可能ですが、面倒なら市販もされてます。
インジケーターランプのハーネス2本を切断した後に、このパーツを接続するだけ。
パーツメーカによる、配線図もあります。

- インジケーター回路図
- ハーネス接続図

ナニコレ???
図を見て、意味が解らない場合は
自分で改造はあきらめて、ショップに依頼した方が良い
適当に配線して、バッテリーショートさせえると笑えません。
ヒューズが飛ぶだけならいいけれど、バイクにダメージを与えてしまうこともある。
2.ウインカーのLED化!点滅のハイフラ化問題の原因と対策

電球をLEDに変えると、点滅周期が早くなってチカチカする問題。
ハイフラ:
ハイフラッシャーの意味、点滅が早くなること
これは、ウインカーリレー交換で治ります。
ハイフラ化問題の原因

ウインカーが点滅する仕組みは、『ししおどし』
- 電気が溜まるのを待つ
- 電気が溜まり切ると、電気が放出されてウインカー点灯する
- 溜まっていた電気が放出されたので元に戻って消灯する
- また、電気が溜まるまで、1で待つ
電気が貯まったら点灯してエネルギーを使い消灯。
これを繰り返してます。
通常の電球は21W程度、LEDは3W程度です。
LEDは省電力なので、すぐに必要電気が貯まってしまう

『直ぐ溜まる・すぐ放出する 』 を繰り返すので、高速で点滅する
通常の電球は、21W貯まるまで点灯しない。
しかし、LEDは3W貯まっただけで点灯してしまう。
貯まるのが早いので、ウインカーの点滅周期が速くなってしまうのです。
ハイフラ化問題の対策

『ししおどし』は、ウインカーリレーという部品で実現してます
ウインカーリレーを『LED対応』に交換すれば治る
LED対応のウインカーリレーは、ししおどし方式では有りません。
使う電気の量に関わらずICで点灯周期を計算してます。
だから消費電流に依らず、点滅周期が一定になるのです。
LED対応リレーに変えるのではなく、LEDに抵抗器を付ける対策も有ります
LEDに抵抗を付けることで、電球並みに消費電力を上げてやる方法です
せっかくのLEDの省エネが無駄になるのでおすすめできない
ウインカーを消し忘れてると、カッコ悪い
LED化におすすめのウインカーリレー、LEDランプ

ウインカーをLEDに変えるのに必要なパーツは2つ。
- LED対応リレー
- LEDバルブ
インジケーターランプが1つのバイクは、これに整流ダイオードが追加になります。
1.ウインカーリレー
ウインカーリレーをLED対応品に交換します。
既存品を外して、ポン付けするだけなので簡単。
専用工具も不要です。
デイトナ LED対応ウインカーリレー
このデイトナのLED対応ウインカーリレーは2PIN/3PIN対応で幅広い車種で使えるので、汎用性が高い。
実際に使用した人に好評を得てます。
NMAXってヘッドランプ、ストップランプはLEDだけどなぜか他は電球なんだよね。てことでフルLED化。
— かず (@mura_san5105) July 27, 2019
まめ電さんの製品がレビューも良さげだったのでまとめ買い。ウインカーはLEDにするとハイフラになるそうなのでDAYTONAのLED対応リレーへ交換。ポン付けのお手軽作業でした😁 pic.twitter.com/eKI6ZhQdIe
そしてLED対応のウインカーリレー買って取りつけたのにこれだからデイトナのウインカーリレーに交換〜 pic.twitter.com/hbzZguM4bw
— るーさん (@ru_tanto1996) March 30, 2019
2.LEDバルブ
LEDバルブの交換も容易です。
ウインカー内の電球をLEDに交換するか、ウインカーを丸ごと交換するかの2択。
費用の差はあるけど、どちらも簡単な作業です。
- 電球をLEDに変える
- LEDならではの形状のウインカーに本体交換する
1.電球をLEDに変える
LEDウインカーに車用・バイク用の差はありません
口金(差し込み口の形状)さえ合えば、車用のLEDが使えます
口金には、T20、S35などの規格があります。
自分のバイクの口金規格を確認してから、ポチろう。
通常21Wの電球を5W程度のLEDに変えると大幅な省エネになります。
バッテリーにも優しい!
前述のように、LEDに抵抗を加えて電球なみの消費電力にしたLEDバルブも有ります。
ウインカーリレーを交換する必要が無いのがメリットですが、省エネ効果が無くなってしまうのでおすすめ出来ない。
抵抗の無いLEDバルブとLED対応リレーをセットで使うのがおすすめ
2. LEDならではの形状のウインカーに本体交換する
薄型LEDウインカー
LEDならではの薄い形状のウインカーに変えると、バイクが引き締まります。
オレンジ色、スモーク、無色などのバリエーションがあります。
流れるウインカーは、視認性も高い。
バリエーションが多く、自分のイメージに合わせやすいLEDウインカーです。
猫目LEDウインカー
キャッツアイ形状で、色々なジャンルのバイクに溶け込みます。
レトロ系のバイクには、おすすめ。
小型LEDウインカー
LEDの小ささを生かした小型ウインカーは、消灯時に目立たないのでバイクがスッキリ見える効果が有ります。
SS、ストファイなどのシャープなバイクに似合う。
多種多用な、LEDウインカーがあります。
見てるだけも、飽きない。
バッテリーもついでに交換しておくと、安心!
ウインカーのLED化は、車検対応で!

ウインカーが見にくいと、事故につながる。
そのため、位置・大きさ・明るさ・点滅速度などが細かく法で決められてます。
よほど小さなLEDを使ったりしない限り抵触することは無いはず。
だけど、1度は法に目を通しておいて損は無い。
国土交通省 道路運送車両の保安基準

ウインカーのカスタムで気をつけるのは3つの違反
- 明るさ
- 点滅周期
- 左右ウインカーの設置幅
国土交通省 道路運送車両の保安基準(2019年11月15日現在)抜粋
- 発行色は橙色のみ
- 光源のワット数は10W以上60W以下、照明部の面積は7平方cm以上
Eマーク付きLEDは除く - 発光面中心より内側20度、外側80度から視認可能であること
- 毎分60回~120回で一定の周期であること
- 昼間100m離れたところから点灯が確認出来ること
- フロントウインカーの最内縁が240mm以上離れていること
- リアウインカーの発光面の中心が150mm以上離れていること
- 車両中心面に対して対称の位置に取り付けられていること
- 照明部の中心は地上2.3m以下となるように取り付けられていること
法的な要件は多いけど、よほど凝ったウインカーを選ばなければ、まず問題にはなりません。
明るさ・点滅周期が一般的であれば、ウインカー自体が引っかかることは無い。
問題になりがちなのは、ウインカー設置位置を移設した場合です。
視認し難かったり、左右ウインカーの位置が近すぎたり。
車検でウインカーは検査員の目視検査です
検査員も人間なので、爽やかに接するように心掛けよう
ウインカーのLED化は、車検対応で! まとめ

ウインカーをLEDにすると、歯切れのいい点滅が心地いい。
LEDは消費電力も抑えられるのでバッテリーにも有利です。
- ハザード化問題
- ハイフラ問題
LED交換には、細かい注意点があります。
しかし、作業自体は初心者でも難しくありません。
LEDウインカーに変えると、意外とバイク印象が大きく変わります。
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