2000年頃のビッグスクーターブームを知ってますか?
250ccクラスを中心とした大柄なスクーターが大ヒットしました。
通称『ビクスク』。
過熱し過ぎたために、アッという間に消えていったスクーターブームです。
今のスクーターとは違うの?
どんなスクーターがあったの?
そんな疑問を解消します。
当時のスクーターを今見ると新鮮で、ダサカッコいい
おすすめ3台
- ホンダ FUSION Type X
- ヤマハ MAXAM
- スズキ Gemma
いずれも、今のバイクには無い怪しい雰囲気を放ちます
食わず嫌いは勿体ない。
状態のいい個体を見付けて、捕獲してみる?
ビッグスクーターブームの復習
この写真は、2008年スズキ ジェンマ。
ビッグスクーター、通称『ビクスク』の頂点に立つ1台です。
これ以上インパクトあるバイクは、いまだ現れてません。
ここに至った、ビクスクの流れを見てみよう。
1980~90年代 フルカウルレプリカブーム
この時代、バイクは毎年のようにモデルチェンジを繰り返してました。
馬力競争をして先鋭化を極めました。
写真の1988年ホンダNSR250R SPは、当時憧れの1台。
- 250cc
- 45ps/9,500rpm
- 水冷・2サイクル・90度V型2気筒
- マグネシウム製ホイール
- 660,000円
公称最大出力45PSだけど、
配線1本変えるだけで簡単に60PSに出来る
そんな伝説を持った1台
当時と今の物価指数を比べると、約4倍。
単純に、当時の販売価格66万円を今の物価に直せば、264万円。
性能も凄いが、値段も凄い。
とてもじゃないけど、20代で買えるバイクじゃありません。
いつしかユーザーが置いてけぼりになり、疲れたユーザーが1990年代に飛びついたのがコレ。
KAWASAKI ZEPHYR
等身大で走りを楽しめるバイクです。
同じように、疲れたユーザーが安楽を求めて目を付けたのが
オジサンの乗り物だったスクーターです。
1995年 ヤマハ マジェスティ
- サイズ:2110×764×1330mm
- 重量:158kg
- 排気量:249cc
- 最高出力:21PS
1995年発売のヤマハ マジェスティからビッグスクーターブームが始まりました。
現行PCXの年間販売計画が8,000台ですが、それを上回る1万台のセールスです。
当然、他社も参入してビッグスクーターブームが始まります。
結局、1980年台のレーサーレプリカブームと同じことを繰り返します
大量のニューモデル投入と高価格化
アッという間に飽きられてブームは10年ほどで終わります
ビッグスクーターブームのあだ花!
一周回って、当時のビッグスクーターが魅力的に見えてくる。
2002年 ヤマハ マジェスティC
- サイズ:2140×770×1165mm
- 重量:171kg
- 排気量:249cc
- 最高出力:22PS
2002年にマジェスティの派生モデルとして登場したマジェスティCは、街乗りを意識したショートカウル。パイプハンドルなどでストリートカスタムしたモデル。
派生モデルだけで1万台の大ヒット。今のPCX以上に街に溢れました。↓
ここまでは、まあ、正常進化。
2002年以降のブーム終盤はイロモノに溢れていきます。
中古250ccビッグスクーター3選!
ビクスクも、終焉は先鋭化したモデルがしのぎを削った
2000年後半になって来ると、ビッグスクーターブームも頂点を迎えます。
1980年台のレーサーレプリカブームのように、先鋭化したモデルが出て来ます。
しかし、上り詰めたら、後は下るしかないのも事実です。
尖り過ぎだったこの3台を今見ると、一周回ってカッコイイ!
- ホンダ FUSION Type X(フュージョン)
- ヤマハ MAXAM(マグザム)
- スズキ Gemma(ジェンマ)
1.2005年 ホンダ FUSION Type X (フュージョン)
- サイズ:2265×745×1115mm
- 重量:170kg
- 排気量:244cc
- 最高出力:19PS
1600mmというとんでもない長いホイールベースのFUSION
どうやって曲がるのか試してみませんか?
FUSIONは、バイクと車のフュージョン、融合の意味だそうです。
ノーマルをベースにメッキハンドル・ショートスクリーンでストリートカスタムしたモデルがType X。
スマホ登場前夜のズームカメラ搭載、折り畳みギミック満載のアナログ携帯電話。
それに通じるデザインです。
大昔の低予算SF映画の宇宙人が乗ってそうな雰囲気もある。
さらに
全10色設定!
好みの色が無いとは言わせない
翌年には、Type XをさらにカスタムしたType XX が登場するというカオス。
2.2007年 ヤマハ MAXAM(マグザム)
- サイズ:2365×825×1050mm
- 重量:201kg
- 排気量:249cc
- 最高出力:20PS
とにかく、長くてデカくて背が低い
流石にこのサイズ・200kgを20PSで元気に走るのは難しい
けれど、そんなことはどうでも良い。
2005年新発売されたヤマハMAXAM。
こんな美しいバイクは、もう2度と出て来ません。
彼女を後ろに乗せて夜の街をクルーズならこれしかない!
2007年マイナーチェンジで設定された色が『ベリーダークオレンジメタリック1』。
こんな色のバイクも二度と出ません。
3.2008年 スズキ Gemma(ジェンマ)
- サイズ:2280×810×1085mm
- 重量:210kg
- 排気量:249cc
- 最高出力:22PS
スズキは、昔もスズキでした
決して期待を裏切らない
なぜ、この形。
なぜ、この色。
どこに向かっているか。
SKYWAVEという正統派ビッグスクーターで戦っていたスズキのご乱心
これをスクーターと呼んで良いのかすら戸惑う
スズキが作った金田バイクです
現代のビッグスクーター2選
あれから20年近く経ちます。
スクーターの主力はアジアで人気の125cc、150cc。
グローバルモデルの日本輸入が当たり前になりました。
かつてのビッグスクーターブームのような、日本専用モデルはもう有りません。
日本のバイク市場が縮小したため、日本専用モデルなど作ってる場合じゃない。
250ccクラスのビッグスクーターも同じです。
欧米向けのグローバルモデルが日本で販売されてます。
現代のビクスクを代表するのは、この2台。
- ヤマハ XMAX
- ホンダ FORZA
1.ヤマハ XMAX
- サイズ:2185×775×1415mm
- 重量:179kg
- 排気量:249cc
- 最高出力:23PS
筋肉質なイケメンに生まれ変わり、 MAXAMの面影はどこにも有りません。
ヤマハのスクーターと言えばマジェスティでした。
しかし、海外でのモデル名XMAXが日本でも使われるようになりました。
筋肉質なイケメンに生まれ変わり、マジェスティの面影はどこにも有りません。
ブルーコアエンジン、ABS、トラクションコントロール。
スクーターだからと言う言い訳が出来ない、走りに振ったバイク。
2.ホンダ FORZA
- サイズ:2140×750×1355mm
- 重量:184kg
- 排気量:248cc
- 最高出力:23PS
フォルツァはモデル名こそ昔から変わってません。
しかし、XMAX同様に中身はグローバルモデルに生まれ変わってます。
シュッとしたイケメンに生まれ変わって、面影は有りません。
電動スクリーン、スマートキーなどの豪華装備が光る利便性の高いモデル。
125ccクラスのPCXとNAMXの立ち位置と同じです。
便利装備の FORZA と走りのXMAX
あなたは、どっち?
中古250ccビッグスクーター3選! まとめ
大型バイクブームが一段落して、今は250ccブームです。
車検は無いが高速に乗れる。
美味しいとこどりの250ccですが、最近の250ccは様子が違う。
4気筒バイクの復活を始めとして、大型バイク顔負けの豪華装備のバイクがしのぎを削ってます。
環境性能のための追加コストも年々高くなり、バイクが高価格化して来てます。
かつてのレーサーレプリカブームにも似た匂いが、しませんか?
高性能な250ccに疲れたら、
かつての若者が選んだように
中古250ccビッグスクーターで癒されてみませんか?
最近のイケメンなビッグスクーターも良いけれど
ダサカッコ良くておすすめな中古ビクスクは、この3車。
- ホンダ FUSION Type X
- ヤマハ MAXAM
- スズキ Gemma
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